コンクリートに花は咲く
プル式
その先には何か有ったのだろうか
線路は緩やかに弧を描き
まぶしげに白く光る
僕は改札を後にする
何と言う悲しい道だろう
駅前のロータリーは同じ場所を回り
出口を見つけ出した人だけが
先に進めるのだ
次第に痩せ衰え
目ばかりがぎらつき
焦り
妬み
他人などかまえ無くなる
風はぽかぽかと暖かく
やわらかな陽射しが辺りを包む
僕は改札を後にする
目の前にはロータリーが広がっている
自由詩
コンクリートに花は咲く
Copyright
プル式
2007-02-06 09:36:05