一つ一つとまた一つ
ぽえむ君

山より落ちる一粒の
わずかばかりの水なれど
一つ一つとまた一つ
上から押され下へゆく

岩から岩へ結ばれて
わずかばかりの道なれど
下へ下へとまた下へ
道はつくられ道はある

落ち葉の下に隠れると
ほんのひととき雨宿り
羽ばたく鳥の音を聞き
運命さだめに従い山下る

空の青さに気がついて
うんと大きく背を伸ばし
手と手をつなぎあわせたら
綺麗に空が映ってる

日暮れはどこか哀しげに
青から赤へ水の色
枯れ草浮かせのんびりと
疲れを癒し流れゆく

星のまたたく冬空に
静かに滲む月の色
涙を浮かべそろそろと
動きを止めて眠りゆく

朝陽ともに今日もまた
山より雫落ち始め
さえずる鳥の声に起き
運命さだめに従い川下る

一つ一つとまた一つ


自由詩 一つ一つとまた一つ Copyright ぽえむ君 2007-02-05 21:43:14
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