雪姫
未有花

ひとひら手のひらに舞い落ちる雪
触れたら溶けて消えるはかない命

かたくなな君の心を溶かすために
僕は幾夜も眠れぬ夜を過ごした
その冷たいまなざしはまるで雪姫
誰も愛することはない

微笑むことを忘れたその冷えた心を
愛の泉で満たすよ
この腕で抱きしめたら
君は溶けてしまうだろうか

静かに暗がりで燃え上がる炎
風にあおられてまた勢いを増す

君を想うたびいつも僕の胸は
燃え盛る炎で真っ赤に焼けただれる
その凍えたくちびるはまるで雪姫
くちづけさえ冷めてしまう

愛を拒み背を向けるその冷たい瞳に
愛の炎を燃やすよ
せつない想いを告げたら
君は僕を笑うだろうか


自由詩 雪姫 Copyright 未有花 2007-02-01 12:26:52
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フェアリーテール