背中
暗闇れもん
何故こんなにも頼りないのか
思っていたよりも簡単に包み込めた細い肩
遠くから見ていた頃よりもずっと
近くに居る今のほうが手に入れるのが怖い
後ろ姿で
思い出の中ではずっとその姿のままで
もし振り返って
あなたの顔が笑顔で無かったらと
何度も怯えながらずっと振り返れずにいる
背中を抱きしめる
振り返り君が見れないように
この世にある言葉だけでは足りないと思う
もっと何かが欲しい
欲しいと
何を望んでいるのか
分かっていながら前を向いたまま目を瞑った
背中からあなたが広がりわたしを熱に変える
遠まわしなことしか言えない
言葉を知らない未熟な詩人
ただ一人の大切な人への言葉さえ思いつかないのなら
ずっと目を瞑り
この恋を秘め続けようか