溶け出した空に犬は笑えるのか
プル式

遠くに見えた星が余りにも美しいので
僕ははっと息が止まった
小さな光はいつの間にか大きく空を包み
遠い筈なのに余りに近くに見えた

僕は一人で立ち上がらなければいけない
僕は顔を上げて進まなければいけない
僕は両手をあげて声高に歌わなければいけない
そうして遠くまで
僕がここに居る事を知らせなければいけない

僕が愛した人に告げたさようならの為に
僕を愛してくれた人が告げたさようならの為に
僕は笑わなければいけない

遠くに今日は星がきらめく
カーボン色をした空に
月が静かに笑っている


自由詩 溶け出した空に犬は笑えるのか Copyright プル式 2007-01-28 15:36:48
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