風鈴、バックスクリーンで凛として
喫煙変拍子


声援がやかましい
メガホンがウザイ


俺は優雅に情緒溢れる縁側なんかで夏の風に揺れながら
絶妙なタッチと調律で音を奏でて
たいんだけど

花火って暑いのにさらに燃やしてるじゃん何でこれが夏の風物詩なわけ?それに比べて〜
って言われたいんだけど

蚊取り線香のバカげたスタイルもうちわの原始的な涼み方も
俺がいればこそ風情とかインテリジェンスな言葉で語られ
るんだけど

5万人もいれば誰か一人くらい俺を必要としているやつがいいやいない自惚れるな
気付いてさえいないんだから誰も
俺、いくら奏でたって音量には限界があるそのかわり絶妙なタッチ
なんだけれど

そーそー135kmしか出ないけどコントロール良い、みたいな

                    掃除屋のおっさんの気まぐれだった
                    シュールな演出だった
                    シュールすぎて誰にもわからない
                    なぜかちょっとライト寄りで
                    俺をくくった

ああ、お母さん俺は死んだ方がいいのかしら
誰も俺を必要としてないね
俺が死んでも誰も悲しまないね
というより誰も気付かないね
だってみんな
かっとばすかっとばさないに必死だもの

ほら、こんなシリアスな場面なのにジェット風船が飛んでくる



大丈夫そのうち
サヨナラホームランを利用して俺は
最大音量で割れて近くの3、4人を
ビックリさせてやる


自由詩 風鈴、バックスクリーンで凛として Copyright 喫煙変拍子 2004-04-09 21:55:59
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