ある土曜日の午後
はるこ

気分転換にと入った本屋でばったり会って
少し話そうか って歩き出した
別れてちょうど3年目
3年目 の再会

元気にしてた?
してたよ〜そっちは?
してたしてた

いつもみたいに並んで歩き出して
話途中ふとあなたを見て
ちょっとびっくりした
また少し背が伸びたのね
以前と違う位置に顔があって
わたしの知らない3年間をふと 考える

歩調は相変わらずね
さりげなくわたしに合わせてる
話の持っていきかたも くしゃって笑う横顔も
なんにも変わってない
あなたなんだね
わたしたちの関係だけが変わったんだね
指と指 触れ合っても
もう以前のように 繋がない
繋ぎたくて 空を掴んで
ぽっこり 胸に穴が開く

じゃあここで
うん またいつか
元気でな
うん そっちもね

別れるときひどいこと言ったこと
謝れなかった   お互いさまかな
けど   笑顔でいられたね
笑顔で話せるね

もうなんとも思ってないけど
空を掴んだ右手を感じて
シアワセだったこと 思い出した
気分はいつの間にか晴れてて そらもいつの間にか青空で
隠れてスキップしたくなるような
ある   土曜日の午後




散文(批評随筆小説等) ある土曜日の午後 Copyright はるこ 2007-01-26 23:06:32
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