思い出の中の面影は
ぽえむ君

コンクリートのかけらを見ていたら
子どもの頃を思い出しました
川で拾った石を交換した友だちの
重みが伝わりました
輝いた面影を
頭の中で追いかけました

自転車を見ていたら
青春時代を思い出しました
付き合っていたあの子の
匂いがしました
明るい面影を
頭の中で眺めていました

電車の吊り広告を見ていたら
大学に通っていた頃を思い出しました
世の中を批判していた彼の
虚しさがめくられました
儚い面影を
頭の中で見つめていました

互いに面影を失っているけれど
思い出の中の面影は
今でも心の中に生き続け
ありふれた日常に中で
互いを伝え合っているのかもしれない


自由詩 思い出の中の面影は Copyright ぽえむ君 2007-01-26 14:05:31
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