墓標
サナギ

眠りながら歩きながら眠っている
墓標を背負っている

曲がりくねった黒い道だ
まっすぐ続く赤い道だ
途切れ途切れの

滑らかなカーブそこへ続く道を

眠りながら墓標を背負いながら歩いている

丘の向こうには女の身体のような太陽
めぐる太陽
めぐる星

額の焼け焦げ
実際
薪になるようなものはない
この墓標は燃えないのだ

だまって凍る炎を見続ける
焦げる匂い
荷物も思い出もみんな燃やした

俺は墓標を下ろし
その上で眠る


自由詩 墓標 Copyright サナギ 2007-01-25 21:52:00
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