*窓からみる*
かおる

目はこころの窓っていうけど
窓からみる眺めはいつもと一緒
あたしの気分次第で色を変える

太陽が燦々と降り注いでいても
なんか白々しい感じがして
底抜けの青空のせいで
自分までからっぽになった気がする

のしかかってくる重苦しい冬日に
濃密な鬱屈感120%で
全て放り出して逃げ出そうかな、もう
できもしない妄想に浸る
無邪気にはしゃぐ子供らの声に
ふとみあげるとおともなくまっしろなゆきが

建て付けの悪い窓を
ガタピシいわせながら開け放つと
すぐに雨に変わりそうな雪
手のひらで掬うと
あれ、雪ってちょっと暖かい

片目をつむっても飲み込めない仕事でも
頬をなでる冷気に
胸の奥底のもやもや感もフレーズさせて
シャーベットのように飲み込んでしまえ

排気ガスを絡めとっても
降る雪はいつだって白くって

窓からみる風景もまた微笑むから、きっと


自由詩 *窓からみる* Copyright かおる 2007-01-24 07:44:31
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