蒼透色
Rin K



夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー

てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降らす
僕らの夏は透けてゆく ライト
ブルー、で
僕は指先の型をつけながら
白紙の季節から
ないものを奪う

楽しいときほど
思い出してしまうの
なんて言いそうにもない
あなたの風

を、どこかに探しながら あなた、
という文字を
ここに残しておこうとするたび
海ですれちがった口づけのような味がして

抱きしめる、よりもやわらかい速度で
通過したあなたの、風


ライトブルー




 



自由詩 蒼透色 Copyright Rin K 2007-01-23 22:59:47
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