蒼透色
Rin K
夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー
てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降らす
僕らの夏は透けてゆく ライト
ブルー、で
僕は指先の型をつけながら
白紙の季節から
ないものを奪う
楽しいときほど
思い出してしまうの
なんて言いそうにもない
あなたの風
を、どこかに探しながら あなた、
という文字を
ここに残しておこうとするたび
海ですれちがった口づけのような味がして
抱きしめる、よりもやわらかい速度で
通過したあなたの、風
ライトブルー