蜜柑
とうどうせいら

僕が握っている
ボールペンの
インクの中に
君が詰まっていたらいいのに

朝ごはん食べる
フルーツヨーグルトの
フルーツといっしょに
君が混ざっていたらいいのに

にゃんが時々つかまえてくる
ヤモリの代わりに
君が
獲れたらいいのに

きっともう一度
君に会うんだって決めた

探し始めたら
もう止まらない
テレビの裏を確認
本棚をひっくり返す

この蜜柑の皮を剥いたら
橙色をしたちっちゃな君がいっぱい
ふかふかと
でてくる


沈める
おやゆび




自由詩 蜜柑 Copyright とうどうせいら 2007-01-22 21:37:02
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