おやすみなさい
九谷夏紀
私あなたに
告げてみた
「おやすみなさい」って
私そろそろ寝なきゃいけない
身体も疲れてしまったの
あなたと話して
笑って
泣いて
楽しかったけど
私すこし休まなきゃ
いつ起きるかは
わからないから
あなたが私の目覚めを待っている必要はないの
いつか私は
ここちよい眠りから
目を覚まして
そのときあなたがいなかったら
きっと
とてもさみしいけど
私
その静けさにあなたを感じることができる
立ち去るときには
窓を開けておいてくれる?
風が入ってこれるように
風は私の髪をなでて
いつも私をなぐさめてくれるから
あなたは眠らない人だから
私と一緒に寝られない
そんなあなたに
私から
「おやすみなさい」と言ってあげる
あなたには
のびのびとしたおおぞらが似合う
私の部屋は束の間の休息場
だから
ね
そろそろ
おやすみなさい