あんなことあったなぁ
山崎 風雅

 ままならないのが人生劇場
 その中でいろんなことを学びとる
 自分の足で立ってない頃には
 すべての刺激は自分を責めていたっけ
 
 叔父に殴られ
 母は青ざめ
 父は妾をつくり
 兄弟はばらばらで
 友達は優劣を競ってるだけだったっけ

 いろんな要素はあるだろうけど
 今ここにいることは奇跡以外のなにものでもない
 高校生のころ
 暗黒の時代
 30歳までに俺は死ぬと豪語していたっけ
 それがかっこいいと勘違いしていたっけ

 愛する人を性欲の対象にしか見てなくて
 涙を流す失恋の後に気付いたりしたっけ

 臆病だった
 一人よがりだった
 卑怯だった
 でも、それを消化して
 今、明日を見据えている

 強制入院をした時
 一番にかけつけてくれたのは君だった
 どんなにうれしかったことか
 本当の涙を流したっけ

 人間ドラマは終わらない
 俺がこの世を去った後も永遠に続く
 確かに俺一人この世にいなくなっても
 世界は回るし、世の中も変らないだろう

 俺はこの世に生かされてるんだ
 やるべきことはやらなきゃならない
 責任と信用は常に胸にかざしている

 そんなことを教えてくれたのも
 出会った色んな人達からだった

 十年後、二十年後、死ぬ時
 どんな風にこの人生を振り返るんだろう

 あんなことあったなぁ
 なんて振り返るんだろうな

 後悔はしたくないなぁ



自由詩 あんなことあったなぁ Copyright 山崎 風雅 2007-01-18 00:09:32
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