不眠
北大路京介




眠れない日が続いて  吐き気が止まらない



夜になれば
君は歓喜の声をあげているのか
オンナを性欲処理の道具でしかないと思ってるオトコの上

何度も口の中を噛んだ
きっと 傷だらけで 爛れている
でも 血の味はしない

捨てられた子犬の瞳に ダマされたんだろ
僕は 自分を巧く偽れなかったんだろ
綺麗事だけじゃ ダメだったんだろ


君が アイツと観た映画 僕は独りで観る


眠れない日が続いて 吐き気が止まらない
胃酸の臭いにも慣れた


このまま生きていても 倖せだなんて思えないから
いっそ 記憶喪失にならないかな

たとえば 高い高いビルの上から
 君めがけて飛び込んだら 一緒に逝ってくれるのかな

たとえ 君を奪えたとしても
 汚されたカラダ 僕の血で清められるのかな


眠れない日が続いて 吐き気が止まらない
胃酸の臭いにも慣れた







自由詩 不眠 Copyright 北大路京介 2007-01-16 23:05:56
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