さくら
恋月 ぴの

それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺すりしてる
そうだよね
「明日から」を繰り返してるうちは
何も変わらないのかな
そんな桜の木は夢を見ている
大きく広げた腕のなかで
繰り広げられる
楽しそうな笑い声と
彩りも鮮やかな宴の賑わい
やっぱり
あなたのこと
もっと知りたいけど
知らないほうが幸せなのかな
よく考えてみれば
あなたのことを知らなすぎるのに
いつでもわたしの傍には
あなたの姿
春を待つ長い眠りに飽きたのか
あたりの様子でも窺うかのように
小さな蕾がぷくっと動いた


自由詩 さくら Copyright 恋月 ぴの 2007-01-13 00:06:18縦
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