66、グラス 【ぐらす】
雨宮 之人

広がりを天に
透明な輝き 陽光を受けて
例えば台所、テーブルの上
飽きもしないで 口をあけて

満たされるのを待つ
透明感をまとって
海の青 空の青も
細長く切り取って、私は立つ

キラキラと
もろく砕け散る時まで
繊細に人は 私を扱う

潤いをその身にたたえて満たされても
それを乾されることさえ、同時に私は期待し
そしてこの営みが繰り返されることを、私は願い続ける


自由詩 66、グラス 【ぐらす】 Copyright 雨宮 之人 2007-01-09 22:23:49
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