エデンの海
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ネイキッドビーチの坂を降りたら
一組の男女が全裸で歩いていた
それはアダムとイブのようで
神秘的な何かを感じた
嬉しいとか楽しいとか
満ち溢れていたはずの感情
知恵の林檎を食べる前までは
過去も未来も輝いていた
午後には観光客も集まり始め
恥ずかしくてボタンを外せなかった
服に身を包んだ自分の方が
浜辺では異端な存在だった
悲しいとか辛いとか
初めは無かったはずの感情
知恵の林檎を食べたおかげで
多くの事を知りすぎてしまった
エデンの東に暮らす人達は
毎日苦労して生きている
与えられた死へのカウントダウン
忘れてしまえば楽になれるかもしれない
だけど我々アダムとイブの子孫は
それで良かったと思っています