花のためのエチュード/ハァモニィベル
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- atsuchan69 
- 洗貝新 

アニメ「花咲くいろは」に移してみます。

緒花人知れず馨る夜~

あなた、このようなlovelyな詩を書くお人だったかなあ。と、アラ不思議に思う。のですが、よけいなお世話ですよね。失礼いたしました。


- 花野誉 
 
作者より:
読んで頂いた方には、その人の投稿作品を私も読ませて頂き、そこでのコメントにお礼の言葉を添えさせて頂きます。コメントを残された方には此処でお返事いたします。

※ 
洗貝新さん コメント感謝します。

この作品で《花》と表現されているのは、いわゆる恋愛とは無関係なものですが、
読み手はさまざまで読み方は自由なので、
仰る通りもしも読者の感受性が(つまり心の底が)浅ければ、
三角関係の恋愛ポエムのように読むこともできますね。またそれはそれで成立しているのが言葉というものの面白いところです。

この作品で《花》と表現されているのは、いわゆる恋愛とは無関係・無縁のものを、、
作者は意図しています。りゅうさんの作品「蠱毒」にコメントした際に付記した事の反映で、そこではこう付記したのでした。
    毒虫最強などと言っても、所詮は《花》に叶わないような気がしますね。
    ……いっそ賢者は一輪の花になった方が良さそうに(私には)思えます。
この自分のコメントを受けての《花》がここに反映しています。

読み手が深い人ならば、表記が、香る、ではなく「馨る」と記されていることに気づくだろうと思います。両者はともに、良い匂いがするという意味ですが、ニュアンスが違います。「香る」は一般的な「良い香り」を指すのに対し、「馨る」はより強く、遠くまで届くような、澄んだ良い香りを表します。世に評判が高いという意味にも転化しますが、それが「人知れず」という言葉で修飾されているところにまた皮肉な味わいも薫っていたりするわけですが笑。

以上のように言葉には「揺れ」があるものですが、その微細な揺れにも気づくような心の深い人、それが《花》と表現されているわけです。

なので、恋愛ポエムやエロティックな想像をするよりも、
この花はむしろ、
例えば、工場労働者で、毎日ベルトコンベア作業をしている明日の見えない派遣労働者のような主人公を想像してもらうと、作品の意味合いが嗅ぎ取れる筈です。

夜から朝へ、というのを、三交代制の夜勤明けか、とだけ読むのも浅い人の読み方で笑、
朝は、(これまで見ることの無かった)明日との出逢いを象徴しているのは明らかです。

簡単に言えば:
 ただ生きているというのは、心がずっと夜なのと同じだが
 言葉を揺らす=人の心に届くような作品が書ければ、書いた者にもそして読んだ人にも朝(明日)が来る。
 それは成功とか名声ということではなく、人の心に陽が射すという事です。
そんな内容が、ここにあることは、
当然、皆さんお解りの通りでしょう。



---2025/07/18 19:32追記---

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