【HHM参加作品】「荒地」/すみたに
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- こひもともひこ 
- 澤あづさ 
わたしはこの詩人の偏執的な愛読者で、この詩にも強い思い入れがあるので、安部さんの読解そのものには、共感も納得も賛成もしません。
しかし自分なりには主意を理解できたように思いますし、一言一句を丁寧に読み解き作品の精髄に迫っている姿勢に、非常な好感を持ちました。とてもいい批評だと思います。

>雨が打つとはリズムを知ることである。切れ目を知ることである。
>冬の雪が覆うのは、言葉と言葉の切れ目、凍りつく醜い言葉たち、手放しに、あるいは計画的に小賢しく言葉にされてきたものたち。

特にこの着眼が印象的でした。
- 深水遊脚 
 不毛なものとの訣別をうたう対象作品を、詩作とダブらせながら書かれた文章。そこに現れた、言葉を手にしようと困難なものにあえて挑む姿勢を称賛します。各々にとっての荒地、原野、実りが異なり、「荒地へ逃げる春の友人たち」にもそれぞれの原野があり、機が熟したらそこに向かうもの。他者はどうあれ、おのれの原野、目の前の困難に集中しなければ実りはないでしょう。
 対象作品も、この批評本文も、個人の内面世界に閉じている点が気になるところではあります。農地の開拓も種まきも収穫も、個人の力で出来ることではありません。原野に踏み出す人たちのために他の人たちが存在するわけではありません。そんな思いから私は、対象作品に感化されませんでした。
- すいせい 

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