海と蟻/夏嶋 真子
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- 月乃助 
- ……とある蛙 
広い世界と人の人生が垣間見えます。すばらしい詩ですね。
- 柊 恵 
どうして蟻は集団自殺を?…う〜ん、蟻には そんな知恵は無いはず。不幸な偶然なのかなぁ。
- こめ 
- within 
- nonya 
- アハウ 
読ませます!!!
- 恋月 ぴの 
- 遊佐 
- 瑠王 
レミングの伝説みたい。不思議なことがありますね。
- kauzak 
- 吉岡ペペロ 
読んでいてじぶんが蟻の隊列になっていました ひとすじの黒い哀しみになったのだと思います
- 服部 剛 
- 月下美人 
海はすべてを包み込んでくれる無償の安らぎを感じます。
- ばんざわ くにお 
余韻を残して終わった最後の2行がよかったです。
- オリーヴ 
- atsuchan69 
- 殿岡秀秋 
- 邦秋 
- 佐藤真夏 
- オイタル 
- 乱太郎 
- おっぱでちゅっぱ。 
- そよ風さん 
- 理来 
 
作者より:
お読みくださったみなさま、ありがとうございます。


月乃さま
先週、浜辺を歩いていたときに出くわした光景です。
頭の中が「???」になりました。
帰ってから、色々調べたのですが、結局、理由はわかりませんでした。
今は、その答えを海に預けることにします。

……とある蛙さま
きっとあの光景を目の当りにすると、
蟻に人の姿をかさねてしまう方は多いと思います。
理由がわからないことが、心の底から怖かったです。
海の存在は死も恐怖も虚無も包み込んで
蟻の投身という妄想にとりつかれそうになった「私」に生命を問いかけ、
見守ってくれているようで、最後には希望を残してくれました。

柊 恵さま
はい、きっと何かの理由が重なって不幸なことになってしまったのでしょうが、
蟻の亡骸の砂浜を歩いているうちに、心がどんどん重くなって
身投げという発想にいきついてしまいました。
砂浜の灼熱の熱さを避けて、水際へ、水際へとすい寄せられてしまったのでしょうか。
蟻の死を身投げと感じてしまう自分の心の弱さが怖かったです。
そんな私のことを包む海の大きさ、海はいいですね。


アハウさま
偶然目にした光景が、「詩」そのものだったので
それをわたしが文章にすることで、
どんどん「詩」から離れていくような気がしました(苦笑)
情景、心理を描写するのは難しいですね。
がんばります^^

ANYWHEREさま
レミングは、今は都市伝説みたいですね。
イルカやくじら、羊にも、似たような行動が見られるらしいのですが、
死を望んだのではなく、「結果としての死」という説を多く目にしました。
動物の不可解な行動に前向きな理由を求めたい、
というのが人の心理なのかなと思いました。


吉岡ペペロさま
海があまりにも綺麗で、もしも自分が蟻だったら
他の蟻たちと一緒に海に吸い込まれて消えたくなるのか、
海からエネルギーを吸い込んで歩き出すのか
紙一重な危うさを感じました。
空からはレンブランド光線、銀色の水面、蟻の曲線、奇妙な美しさがありました。


月下美人さま
海のイメージ、私も全く同感です。
「あえぎの揺りかごをゆするもの」
「この果てしない広がりに かたくなな何ものもない」ヴェルレーヌ
海、なにかあるとつい行ってしまいます。癒されますよね^^
 



竹中えんさま
蟻が自殺するということを知らなかったので、
目の前の出来事が受け入れ難く理由をさがしていました。
女王蟻の喪失、原因として十分考えられる気がします。
羽蟻もたくさんいたので、巣の一族もろとも波にのまれたのかもしれないです。
「理由のない死」それが何より怖かったので、教えていただいて心が救われました。
もしも、母なる女王を失って、母なる海に帰っていったのだとしたら、
透きとおるような悲しい物語だと思います。
ご教授、とても感謝しています^^


ばんざわ くにおさま
最後の2行は自分の中の想いがあふれて自然とでてきました。
生き残った蟻も仲間は死に、その体は塩水でボロボロで長くは生きられないはずですが、
それでも生きようとしてる姿をみて、海に祈るような、問いかけるような、そんな気持ちになりました。

---2009/07/04 15:16追記---


みなさま、コメントありがとうございました^^

蟻の精神性って、なんなんだろ。








余談

蟻について調べているうちに知ったエピソードを^^

世界で最も早く農耕を営んだといわれているのは蟻だそうです。
巣の中で、きのこの仲間を栽培(?)する蟻がいるそうで、
その行動は人が農耕を始める遥か以前からのものだそう。

オーストラリアにはなんと海を泳ぐ蟻がいるそうです。
アメンボの要領でスイスイと、かなりのスピードが出るそうです。

蟻、力強い生命であることは間違えないですね。



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