作者より:
闇道ナツさん、ありがとうございます。
m_onさん、ありがとうございます。
春田森林さん、ありがとうございます。
孤蓬さん、ご高説拝見致しました。なお煩瑣ですので、学校文法程度のご説明は、前提知識として、今後はご省略いただいて結構です。
ぬばたまの...:「ぬばたまの」枕詞ではなく黒の意味です。辞書にはないが万葉集には散見します。あえて教科書的に解釈すれば、「ヒオウギの実のよう(に漆黒)な」となるでしょう。「着つつ馴れにし」過去と完了の用法上の相違は、お説のような図式的なものとは認識しておりません。なお、独仏語が完了形を過去にも用いるのは誤用ではなく正しい用法ですが、過去形を完了に用いるとは寡聞にして知りません。さて、ここは、過去時制によって、着なれていた過去と、卒業式を迎えた現在との断絶を含意します。なお、伝聞過去ではなく、体験過去として使用しています。「唐衣きつつ馴れにし妻しあれば」では、馴れ親しんだ妻がいる状態は業平が旅路にある現在も続いていますが、過去の使用は自然です。お説では、在原業平は誤用しているのでしょうか?適切でないのでしょうか?
日にけにも…:「思ひ続けし」単に〈思っていた〉過去と、現在との断絶を含意します。お分かりになりませんか?「2つの強調」:あえて衝突による不協和の表出を意図しています。これこそが、この歌の要と考えます。なお、この不協和は後続する諸歌によって和解へと導かれます。「別れまじ」御指摘のとおりです。訂正します。
校門に…:「厳めし」あえて文法的に解釈すれば、
挿入句でしょう。この種の終止形も万葉集に散見します。
御指摘ありがとうございました。
---2009/03/05 20:33追記---
---2009/03/05 23:17追記---