煙草/杉原詠二(黒髪)
足立らどみさんのコメント
寒い夜に声をひそめて「生きていてほしい」と願う詩だと感じました。
人前で大声では言えないからこそ、言葉がとても人間的で温かいです。

読んでいて子供のときに書いた「歌声の中に」というフォークソングを
思い出しました。届いてほしい相手がいると声は 自然と小さくなる

黒髭さんの詩の歌声もちゃんと誰かに(妖精?)届いていると思いますよ

*
参照

足立らどみ

「歌声の中に」

貴方は誰に歌を歌っているのですか
ミルクを飲んでる子猫は聞いていませんよ
壁にかかる肖像画に聴かせているわけないでもないし
ましてや道歩く人を振り向かせようとしている訳ないでしょうに

もしもその相手役が
貴方の好きな人なら
もつとちいさな声で
僕が聞いてしまいますから
もっとちいさな声で
他の人に聞こえてしまいますから
もつとちいさな声で