アビス/soft_machineアラガイsさんのコメント
アビス。映画のタイトルで馴染みですが、横文字できましたか。訳せば、深海の底。この詩には海も表現されていないのでこころの深淵ということでしょうか。キーワードのように読める一節がありますね。~心を覗く者は、また心に覗かれている。なんでしょうか? ここには語り手の幼少期からの懊悩以外何も書かれてはいない。一体心の何を苦しんでいるのでしょうか?この具体的には何も書かれてはいない。というのが味噌で、実は書かれてはいない対象としての他者(或いは客体としての語り手)が存在している。ということでしょう。あなたの心を覗く者はあなた自身で、あなたが覗けば覗くほどにわたしの心は閉じてしまう。このことは反意的な思考操作で、心の奥底に隠されである二面性を意味しているのだろうと思われます。が、しかしアビスパじゃなか、アビスの横文字。やはりストレートに海底を連想してしまいます。
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この詩はね、ちょっと難しくなるのだけれど、認識としての自己同一性のような意識で書かれているとも思えるのですね。先立つ他者との関係性のみに於いて自己同一性とは差延云々とか言われたらデリだ。ちょっとわからないのですが、先のわたしの解釈は少し認識不足ですね。覗くことのできない「こころ」という意識的なものが認識として表現されていくので、~こころを覗くものは、またこころに覗かれている。これは覗けば覗くほどわたしのこころは閉じてしまう。というよりも私という概念では計れなくなる。つまり一人のわたしとして認識できなくなる。というほうが近いかも知れないですね。まあ表現が異なるだけで同じような解釈ではありまするが、ちょっと振り返ってみたので、、
---2023/09/06 08:06追記---
---2023/09/06 08:09追記---