言葉たちの反乱/atsuchan69狩心さんのコメント
一兵卒の私が言うのもなんですが、
この作品はいい意味で、完全に着地できている小作品として評価できると思います。
小作品という意味は、無理に世界を拡大していない、無理がないという意味です。
どこかに行ってしまった「群青」が、また戻ってくる、
その構成は、小説的に物語を語ったのではなく、
具体的に細部を語らず(裏側で語る、語らずに語る要素、並行)に、
詩的に物語性を帯びさせる、ことに成功している。
しかも、行を読み進めていく内に、読者は自然と時間の経過を感じさせられている。
それらの部分に、この作品の詩としての強固な構成がよく表れていると思います。
氾濫を氾濫(作中では反乱ですが・・・)のまま投げ出さず、完全に着地させることに、
読み手を意識した作者の意識が顔を覗かせています。
そしてそれは、完全に着地させているにも拘わらず、
世界の広がりを終わらせていないことがポイントです。
氾濫の中にある秩序、からの広がり、世界です。
中盤の「言葉たちの反乱」は読んでて面白いですが、
私はむしろ、それと対照的な
>「じゃあ、また力をかしてやるよ
より後の部分の、マジで書くところに、ドキッとしました、
無論、そのドキッの感覚を読者に与える為には、
中盤の「言葉たちの反乱」が、なくてはならないものなんですね。
追記:一日中忘れられなくて、再度読みに来ました。
>しかしさくしゃは、〜 きらめくそらがむげんにあった
ここなんか、漢字なしで書かれているのですが、本当にいい。
反乱食らった後ですからね、いやぁ、、それでも書こうとするところに詩情感じます、
それにそもそも、この作品、<atsuchan69>さんの詩行の集大成を感じます。。
どう考えても、傑作ですね。