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8月の戯れに嫌気がさした
僕はとろけたチョコレート色に
世界を塗ったくりたい気分で
ほんの数秒ずれた
シャッターチャンスで
笑っている
夕陽が落ちてきて
浴槽をレモン色 ....
いかれた月を舐めたい
ひりひりする
ひかりで
けがれた
....
ゆるやかなカーヴ描いて
夕暮れは無言のまま
裸足の気持ち連れて
だれにも知られず
森に帰ってゆく
透明な跫音響かせ
かさかさと風を編んでいる
青の終わりが
テーブルのうえに
....
月のみえない夜空をみあげた
シャイな星が雲の隙間かくれんぼ
水面を蹴った水飛沫の粒のようにキラリと
脚に絡みつく風が冷たかった
心地良いからカーディガンを腕まくり
玄関の階段座り白 ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ
いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
あおい呼吸
霧雨のようなあなたの声
か弱く柔に響く
真夜中の
アイロニーパズルピース
うめるように
東京の隅っこ
ゆめのなか
あなたは
居座っていた
陽のあたる
....
かなしいことを口にしたら雲が風任せにすばやく流れていた
ミネストローネのスープ色をして
逆上がりの途中でぐるんとかき混ぜてみた
急いで脱ぎ捨てた夏の終わりは
ドットが三つ歯切れの悪い調 ....
涙は跳ねてイルカになる
そして旅に出るんだって
浴槽のなかで
そう思っていたこと
未だ信じている
真夜中に飛んでいる
飛行機の音を聞きながら
ふと思ったこと
きみのいない世界っ ....