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マウンド上で大きく振りかぶった
金田正一の投げたストレートを
牛若丸といわれた吉田義男が
小気味よく弾き返すと
白球は強いゴロになって
三遊間を抜けようとする

あらかじめ心持ち三塁より ....
北海道の地方都市では
量販店はひたすら郊外型になってしまって
駐車場は平地で2000台収容
回転式のエントランスに
何カ所にも設置されたエスカレーター
天井は高くて空気もよくて
新宿のビッ ....
届いたのは
明日の朝刊だった
あわてて死亡欄をチェックし
自分の名がないことに安堵する

そのあとゆっくり
予定を手帳に埋めてゆく
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ   (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
ねんどをさわっていると
いつも持ってきたくなるのは
プリンのカップ
ぜったい
そこが花のやつね!
プリンのカップのそこの花のとこはうすくなってるので
ねんどをくりぬくのにちょうどいいわけで ....
見た目はパッとしない。
目立たない。群れない。
硬そうにみえてそうでもない。
脆いかというとそうでもない。

灰だか茶だか緑だか色曖昧な身体には
何のためだかツノがある。
これがまた雄同 ....
エレベータの中で
一人の羊飼いと出くわした
私はその羊飼いのことは知らないし
羊飼いも私のことを知らない

二人とも
なんでこんな所で出くわしたのかわからずに
どうしたものかと
す ....
隣りでは君の咳が止まらずに
ウイルスが部屋中に降り積もって
負けじと僕も僕のウイルスを飛ばしながら
お互いのウイルスは僕らと同じように仲良くしてるのかなんて
そんなこと
ど ....
 帰ると 金魚が死んでいた

 台所の床に置いた水槽の中で
 腹を水面に浮かべて

 血の止まった体は色あせて
 生きていたころの鮮やかな赤ではなかった
 死骸から染み出した白い粘液 ....
 オレンジに染められた
 夕立の街はドラマチックだった
 そのくせ登場人物は一様で
 傘を差し身をかがめて
 濡れないように足元ばかリ見て歩くから敗残兵みたいで惨めだ
 情熱に溢れた雨粒 ....
鉄塔に雨が降る

手馴れた笑顔で許して終わらせ
ひそかに持ち帰る湿ったフィルター

高圧線に変電設備 乾いて固まる絶縁体
継ぎ目で疼く火花とノイズ 青白い

鉄塔に雨が降る 何度でも雨 ....
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