深夜の競馬番組
 通を気取る三流芸人が
 したり顔して言いやがった

 最終レースにはね、美学があるんですよ

 この野郎
 寝言ほざいてるヒマがあるのだったら
 芸でも磨け
 か ....
地下系で 繋がっている 
細っこい もやしみたいな 白い根が
河童の皿を 連れて来る

若しくは 小さな 蕗
フッ と 吹きかけたら 飛びそうな
華奢な姿を 思い描くから 立ち止まる
 ....
 何それ
 頭の上のそれ
 ピュンってちょっと出てるの
 白々しくテレビ見てないでさ
 訊いてほしいんでしょ
 だから訊いてあげてるじゃない
 ほら答えなよ
 それ何だって ....
惜しい!
それはボルトです
あたしが聞いているのは
早い男で
速い男じゃないんです
さあ、どうです
分かりますか?
しょうがない
ヒントを出しましょう
ヒント
昨夜も嫁さんに
呆 ....
あたたかくなり
さむくなり
三寒四温、
ひたひたと通り過ぎていく


少しずつ少しずつ
軽くなる空気、
匙でもきっとすくい取れないほどの
柔らかさ


季節の帯の端と端を繋げ ....
  連なっている
 ひとつひとつは
いびつななりであったとしても
 連なることによって
  ハルモニアを産んだ

   重なり合っている
  響き合っている
 ひしめき合っている
峰 ....
消えちゃいたい
消えちゃいたい

融ける雪みたいに
はらはら降る桜のように

誰にも迷惑をかけず
誰も悲しませず
消えてしまいたい

そんな夜もある

だけどわたしは人間で
 ....
何が面白くて
大の男が
キャッチボールなんてやるのだろう

君と僕は
公園の片隅にある鳥篭の中で
黙りこくったまま
ひたすらボールを投げ
ひたすらボールを捕った

君の直球は
 ....
匣が匣として閉じられ
いづれ花が華として咲く
あわい希望を閉じ込める

包丁は包丁として布に包む
棘が棘として働くように
強い怒りはやわらかくしまう

箪笥の隅でみつけた ....
永遠は存在するのかと何度も聞いた

何もそのままではないということを
狭い世界の移り変わりから知る
星は巡り、桜は散り、風が吹く

長くずっと雪が降っていたのに
その日だけ凛とした青空が ....
 そうだよいつもの朝だよ俺の朝だよ
 バックグラウンドトーキングは一〇〇八キロヘルツ朝日放送だ
 「おはようパーソナリティー道上洋三です」だったんだよ
 
 いつもの時間に♪エイビィシ ....
喫茶店が次々に店を閉じたというのに
この店だけは流行っています
屋根すらない喫茶なのです
白木蓮を囲んで 簡単な椅子が置かれています
清水から作った ささやかな飲み物があるだけの店です ....
君は望遠鏡や顕微鏡を造る僕の会社の設計室に勤めていた

僕はある日君に恋した

それはけっこう素敵なことだった

会社の裏の独身寮のそばに総務の峯岸さんの貰ってきた柴犬の仔が三匹

彼 ....
よく思われたいからか
肩がこる
からだに何枚も皮膚ができる

できもしないのに
できます
という顔をする
顔がこる

並んでしまう
ほしがっている
みんな という札の順番待ち
 ....
どうかリラックスして

痛みを増やさないでね

白いイルカに乗って

深海に潜ってゆき

不安や恐怖は

溶けてゆく

そんな気持ちに

どうぞな ....
 ランドセル揺らし揺らし
 男の子三人帰り道
 ぼくの一旦停止した車の前
 後ろを何度もふり返り
 キャキャキャ何度もふり返り
 横断歩道を渡っていく

 はて、何がそんなにおかしいのか ....
 「お出かけですか?」

 なぜわたしは
 立ち止まってしまったのでしょう
 ご自宅前を掃除しながら
 道行く人だれもへの
 いつもと同じ問いかけに

 下の坊やを実家にあずけ ....
  雨が降り木々の葉は濡れた
  川沿いに張られたガードレールの錆び
  秘密を抱えるように口を噤む家並み
  けれども日記帳にしみこんだ太陽の匂いを
  夜がきてもこの胸に憶えている ....
銀紙をくしゃくしゃに丸めたあとで
拡げたみたい
海面で瞬く無数のさざ波が
煩い

雲から
スポットライトが注ぐ
見えるはずないステージが
現れ

翳む
ぼやける
ぶれる
沈み ....
あたいを振った
バカイケメンのアキラや
男子の前と女子の前では
性格が180度ちがう
実は嫌なやつのリサは
死んだ方がいいと
ずっと思ってたんだけど

ある日
死神があたいに擦り寄っ ....
ひとりの木の中に 
微笑み坐る、仏がいる 

人という木の幹の中に 
両手をあわせる、仏がいる 

円空さんが無心で彫った 
木の像が、幾百年の時を越え 
何かを語りかけるように 
 ....
動物園戦争がはじまったそうだ。くまとゾウが戦ってくまはみんな駄目になったそうで、どうしてくまとゾウが戦ってるのかは奴らにしかわからない、誰も知らない、奴等だってほんとうのことはよくわかっていないらしく .... お菓子を食べよう
腹が減る前に

バイクを漕ごう、
腰が痛くなる前に

映画を見よう
返さなきゃいけなくなる前に


電信柱に犬のおしっこの破片がへばりついていた
それをはがすと ....
 ぼぉお ぼぉお ぼぉお
 ぷくぷく ぷくぷく

 よう食用、元気かい
 
 うるせえ、食用って言うな
 何度言ったら分かるんだ
 だいたいおまえだって食えるじゃねえか

 ....
風の変り身に
逆立つ産毛はあるが
人の変り身を
捉える触角はない

好奇心の玩具は
すぐに揮発させてしまうくせに
邪推の深海魚は
いつまでも対流させている

賞賛の燃料があれば ....
子どもたちの語彙が拙いから。

とんぼ
だけど

高いビル
飛行機
ねこ
ぬれてる
もうツバキが、
だって
ともだち
晴れ
寒い
/ぼくらの/聞こえないうた/呼ばないで
 ....
 いつもたくさんの洗濯物で
 満艦飾に彩られていた庭が
 屈強な男どもに踏み荒らされていく

 六畳間に上がりこんだ現場監督は
 うち捨てられていた円卓を
 作業靴の足でガンガン ....
 「準備中」看板ガチコン音も高くさしこめば
 なんだこれ風はいつもよりも強く激しく午前四時
 ガードレールの交通安全幟ばたたたた
 何だってそんな風がひょうひゅう
 どうしたって高ぶら ....
僕の場面早送りされている 小学生ぐらいの子供に

軽くおっちゃんと呼ばれる

私は年齢的にも充分おっちゃんの部類に入るのだが

おっちゃんは元々から

そうプラモデルのように

細部に至るまで

おっち ....
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