すべてのおすすめ
宅配業者が使う
台車みたいなのに
仰向けで乗り
物凄いスピードで滑りながら
氷の上にあなたへの伝言を刻む
「あたしのこと
どうか笑わないでね」
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
水を張った洗面器
顔を沈める姉
ストップウォッチを押す弟
呆れて素通りする母
あくびをする猫

どれだけ息を止めていられるか
平凡な家庭のちゃぶ台の上で
流行ったのは
危険な遊戯
 ....
広島出身でパチンコ好きの
両親の影響は特になく
中学生のときに
理科室でメチルアルコールを
飲み続けたために
ある日突然光を失った
画家佐村小路守忠相
(どっからどこまでが苗字なんだ?) ....
さむらごうちとは別人の
さむらごうちが現れて
あいつはさむらごうちですらなく
本当のさむらごうちは
この私だと言い始めた
こっちのさむらごうちは
別人に作曲させていたのも
聴覚障害者の振 ....
娘の反抗期も
そろそろ終わりかなあと
やれやれと思う反面
なんだかそれはそれで
一抹のさみしさもあり
手放した自覚もなく
ああ、季節というものは
こんな風に過ぎてゆくものなんだと思う
 ....
さき程まで空にたくさん
色とりどりの風船が舞っていたのに

夕暮れになり
北よりの冷たい風が
静かに吹き出した頃

不気味な雲は音も無く近づき
突風をかます

構える姿勢はとれ ....
インフルエンザの予防接種も
レーシックを受ける人も
信じられない
そういった君の足元で
細い小枝が折れる

冬がやってきたから
この森にも
早い夜の始まりを告げるように
針金のような ....
伯父さんのお葬式の日に
父に会いに行った
病床で 夢と現のあわいを
ゆっくり行き来している父は
「今○○さんが来て行った」と
仲良くしていた兄の名を言う
その人が亡くなったという事を
お ....
みなさんどうかよいお年を
今年一年数々のご無礼を働いたことも
どうか水に流してください

わたしとしては
それなりに
誠意を尽くしたつもりです

努力が足りない事も
わかっています ....
坂の上から街を見ました

街の向こうに 海を見ました。

海は細長く、曇り空の下に無言で横たわる

私が見ても

見なくても

風が吹いても

吹かなくても

 ....
書こうとしたことを忘れてしまって
空をノックした
誰も出てきてはくれなかった

書こうとしたことを忘れてしまって
目を擦った
視界がさらにぼやけて
手からしょっぱい匂いがした

書こ ....
たとえば
悪意であったなら
オブラートに包んで飲み込む

たとえば
優しさであったなら
丁寧に蒸留したあと
春色のカプセルにして
冬に打ちひしがれた小鳥のために
蒔いておく

た ....
めでたいと言って飲むお酒の肴には、何があうのだろう
悲しみに酔いたい時に飲む酒の、肴は何がいいのだろう

終電車で故郷のお葬式から帰って来た夫が、ネクタイを解きながら
「蕗をちょっと頼むよ」
 ....
 埃だらけのコンクリートに影を焦げつかせ、
立っているひとりぼっちの後ろ姿を見つける
のに君がずいぶん手間取ったのは、二歳の子
には高すぎる太い鉄柵がちょうど君の視界を
遮り、そこからコンクリ ....
言葉、とは
不思議なものだ

スリッパだと覚えれば
スリッパ以外の
なにものでもなくなる
寒い冬
人の足をあたためて
踏みつけられているくせに
そのいでたちは
ほんのり可笑しみを含 ....
 
父が釣りをしている
何を釣っているのか聞くと
忘れたと言う
僕も隣に座って糸を垂れる
息子とよくいっしょに釣りに行ったもんだ
という話を皮切りに
父が息子の自慢を始める
小さいころ ....
枝毛さがしは
手軽な気分転換だった

枝毛をみつけては
はさみで英語のプリントに
切り落とす

一本の毛が
まるで
仲違いでもするように
なぜ別々の道をいくのか
理由なんて知らな ....
             121128


番号で呼ばれるのになれておりますから
わさわざ氏名を読み上げないで欲しいなと
声の好い看護師を睨み付けるように無言で立ち上がり
ドアを横柄に開け ....
どうにも
こうにも


うにを食べたら

ども って
こも って


どこ が分裂したので


糸でんわ

も って


し〜ん





ねてる場合です
 
 
身体の中に
雨が降る
雨は水になる
集めると
水になる

川の字になって寝る
真ん中は
いつも私だった

結婚し、子どもが産まれ
いつしか右端で
身体を少し曲げなが ....
 
 
カザフスタンから来た
優しい女性看護師が
僕の脚をさすりながら
もう痛くないかと聞く
もう痛くないと言うと
良かったと嬉しそうに言う
カザフスタンはどんなところか聞くと
日本 ....
            こんな日がくることを
            いつから知っていたのだろう
            告げねばならない
            それがわたしの役目 ....
世界は二頭の象が支える巨大な円盤ではなく
真空に浮かぶ球体にかろうじて貼りついている
ざらざらとした薄い膜に過ぎない
と知った日から君は
旅に出る必要がなくなってしまった
それなのに
果て ....
プラネティカ 秋にむかう空 黄昏のプロムナード
プラネティカ 惑星の軌道を読む いつか帰る場所を探す

何かの終わりと引き換えに君が手にしたものは
夕暮れの空を流れる雲の記憶と雨の境界 ....
ふり返れば
ずいぶん長い春だった
ということになるんだろ
誰でも実際には数日から5〜6年
長くてもせいぜい半世紀

保険会社の再建策を綴った白い封書が届く
居留守電話には彼からのメッセー ....
村田 活彦さんの自由詩おすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
リュージュの伝言- 花形新次自由詩314-2-19
鹿- Lucy自由詩27*14-2-16
危険な遊戯- そらの珊 ...自由詩17*14-2-12
盲目の天才画家- 花形新次自由詩2*14-2-9
偽さむらごうち- 花形新次自由詩1*14-2-7
女同士- そらの珊 ...自由詩25+*14-2-3
些細なこと- 林 淳子自由詩5*14-1-13
夜空のすきま- 林 淳子自由詩714-1-10
牧場- Lucy自由詩18*14-1-3
今年はこれでお終いです__(詩人サークル「群青」今月のお題「 ...- Lucy自由詩15*13-12-28
坂の上から- Lucy自由詩11*13-1-14
書こうとしたことを忘れてしまって- 小原あき自由詩21*13-1-13
調剤室で- そらの珊 ...自由詩27*13-1-11
- 月形半分 ...自由詩10+*13-1-10
動物園- Lucy自由詩19*13-1-9
名前を呼ぶ- そらの珊 ...自由詩23*13-1-8
正月- たもつ自由詩2313-1-3
十三歳のコラージュ- そらの珊 ...自由詩1112-12-22
わたしは- あおば自由詩8*12-11-28
どうにもこうにも- 阿ト理恵自由詩10*12-8-5
- たもつ自由詩712-6-21
カザフスタンの看護師- たもつ自由詩912-6-3
ピクニックへ行くように- 石田とわ自由詩11*12-5-2
無題(世界は二頭の象が〜)- カワグチ ...自由詩1210-2-11
Planetica(惑星儀)- カワグチ ...自由詩509-4-11
saraba- 大村 浩 ...自由詩10*06-3-9

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