すべてのおすすめ
世界に雨が降ることは予定されていて
辺境のここは狭く
すでに飽和状態であったから
昨日の水を
留め置くことなく
昨日の水、を
手放している
どこへ向かうのか
誰も知らない
ゆくえ ....
みずからの
水だけで
果実がジャムになる
という方角を
みつめている
わたしという誰か
くつくつと
やがて
ぐつぐつと
そうして
やがて
なにも言わなくなる
鍋だけが焦げてゆく ....
空き箱を捨てようとすると
捨てないでと
声がする
ほうら
よく見て
案外魅力的な箱でしょう
中身がなくなったからって
存在価値がなくなったって
ことじゃないのよ
むしろ
そこか ....
出来損ないの風船みたいな赤い丸答案用紙に不時着をして
さびれたふうの手芸屋で鮮やかすぎるフエルトの青
今そこをよぎっていったリスこそが運命だったとキミは知らない
犬たちが水平線を見て ....
さっき買ったばかりの
ペチュニアの苗にあった
つぼみが
うらうらとした
ひなたの中で
もう咲きかけている
そうやって
ほどけ始めた
濃紫のはなびらは
見せかけより何倍も
ふくら ....
にぶい金色の肌が
冬の陽だまりを
そっとはねかえしている
アルミニウムの
浅い洗面器のうしろに
整列している
こどもたちの
頬はあかく
順番になれば
みないちように
そこへ温か ....
種をまくという行為は楽しい
反面
どこにもいない誰かに
試されているようで
神聖な気持ちになる
この手にある幾粒かは
芽を出さないだろう おそらくは
皆が
花を咲かせるわけではなく ....
空き地に
なつかしい
水色の小さな花が
咲き始めれば
私の中でも
息吹く何かを感じる
おかえり
ただいま
膝を折って
のぞきこめば
別名 星の花
と呼ばれる
あなたたち ....
また明日! 笑顔で別れいなくなるどこかで生きているような、死
朝と夜ぼくらは器用に行き来しておはようおやすみおはようおやすみ
死ぬことの本当なんかえいえんに教えてくれずまた春が来る
....
グアテマラ
無漂白フィルターの中に入れた
二人分の茶色い粉に
静かに熱湯を回しかける朝
柔らかくふくらむそれらから
好ましい香りが立ち上る
何秒かのち
珈琲がカップに透過していく
....
「グループ面接で隣になった子が
めちゃくちゃ噛んでて
おまけに声が小さくて
もうホントにやばくてサ
どうしようかと思ったけど
心の中で、頑張れって応援するしかなかったサ」
今 ....
ハムすき〜!
と
叫んだポニョがうらやましかった
私も
ハム好き〜!
と
叫んでみたかった
だけど
ハムの裏側にある
添加物の数々を
確かめずにはいられない
そうして
ハム ....
紙箱に仕舞われた
細いヒールの靴を
何十年かぶりに取り出す
一歩
二歩
あまりの痛さに
これはもう私の靴ではないと
知る
おそらく知っていたけど
今日、知ったことにする
おそろ ....
心を傾けたくて
首をかしげてみたりする
垂直を保っていた中身が
静かにあなたの方へ移動して
夜になれば
いっそう傾けたおして
すみずみまでもが水平になる
殻という
分岐を越 ....
いくたびかそのセーターは洗われて等しく縮みつつ仔へ還る
特別な季節であったのだ少女らは毛糸の虜になって
編み物をしている時間というものは、傍から見ていればただ退屈な時間であるかも ....
海は優しい
もちろん
それだけではないことを
たくさんの人が知っている
海は荒れ狂う
そんな日は
早々に寝てしまうだけ
海鳴りを子守唄にして
たどりついた
ふるさとの
今朝の海 ....
今、私は冬の終わりと春の始まりのうすごおりのような、境界面にいる。(、のだと自覚する)
今日は暖かくなると天気予報が告げている。自転車通学をしている娘の防寒ジャンパーが玄関に置き去りされている。 ....
ささがきに思い出すのは小刀で鉛筆削った美術室/午後
ごぼうのささがきは、どこか鉛筆の芯を削ることに似ている。
違っているのは、ごぼうに求めるものは皮と実の部分であって、鉛筆に求めるものが芯の ....
大きなひとかたまりの石の下
あたしたちはゆっくりと
水を
手放している
昨日より
今日
ことさらに
ひたむきに
あたしたちはゆっくりと
命というものを
凝縮させている
とりどりの人がいる
顔、瞳、髪の色はもちろん
おそらくは心の中や
境遇までも
透明の涙が私を取り巻く重いものを流してくれる日もある
透明の涙が
さらに粘度を増して醜いゼリイになって ....
バースディケーキの上は綺麗に飾られた素敵な世界。いつもはジミィな醤油色に彩られたばあちゃんの食卓が、がぜん夢見がちな乙女色になるから不思議。白いくりいむからは甘い香りがしてきて、苺はまるでお姫様みたい ....
私が不治といわれる病気になった時
学校のことや
子供会のことなんか
代わって引き受けてくれたママ友に
「いろいろごめんね」と謝ったら
事情を知っている彼女は言った
「そんなこと、気にし ....
数え切れない
手に負えないくらいの
幾千枚の白いはなびらが
ほとんどいっせいに
枝という枝を離れて
舞い踊る
まるで蝶のように
儚げであるのだけれど
或る意志を持って ....
わたしが
とても小さなこどもだった頃
なにも知らない
知らないということが許されていて
それが
どんなにか幸せだったかということさえも
知らなかった
笑うたび頬に
くぼみを作っていた頃 ....
外葉をめくったら
白い小さな亀がい
て、脱皮直後の未
防備ゆえのその純
真な甲羅にしばし
じいっと魅入る、
命あるものはみな
平等にそんな生ま
れたてがあった。
....
たとえば今日を定休日とする
たとえば雨と雪のあわいで
だれにもならない日と決める
それを
許せる自分になってみる
易しそうで
なぜかとても難しい
イワアノキユトメア
な ....
あなたのみらいのために祈らせてください
そう語りかける女の瞳は
目の前の現実であるわたくしではなく
どこか遠い国を見ているようでした
ミライは
いつの間にか
ミイラにすり変わってい ....
キミが放っておくから
ボクはすっかり錆びちまって
ダッシュボードの上は
白い埃が積もってるけど
ベイべー、雪合戦するほどじゃない
底意地の悪い奴は
どこの世界にもいるのさ
ヤワな雪玉に見 ....
誰もがあなたを甘やかすから
気づけばすっかりぜい肉がつき
顔の周りの
柔らかな毛をつまんでみる
味気ないドッグフードだけ食べて
長く生きるのと
体には良くないけれど
美味しいものを食べて ....
ほどよく乾いた小枝や
抜け落ちた羽根や
通り過ぎていった月日の
さまざまを
ちりばめておく
もうそこは
きみのねぐら以外のナニモノでもない
広い宇宙のなかで
ただひとつだけ
選ん ....
芦沢 恵さんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(418)
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日付
鉢植えの土によせて_「創作工房_群青_4月の課題_土_への提 ...
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そらの珊 ...
自由詩
16
15-4-11
ジオラマ
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そらの珊 ...
自由詩
15*
15-4-3
こうして今日もわたしは片付けられない
-
そらの珊 ...
自由詩
16*
15-4-1
まだら猫の予言
-
そらの珊 ...
短歌
10*
15-3-29
春告鳥
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
15-3-29
消毒の時間
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
15-3-26
春の土
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
15-3-19
冬の終わりは春の始まり
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
15-3-16
リ・ターン
-
そらの珊 ...
短歌
8
15-3-11
世界のどこかに存在しているあなたへ
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
15-3-9
星に願いを
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
15-3-6
窮屈な食卓
-
そらの珊 ...
自由詩
9*
15-3-2
靴を捨てる日
-
そらの珊 ...
自由詩
13
15-2-28
流動体_【詩人サークル群青_二月のお題_「岐」への提出作品】
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
15-2-26
編み物にまつわるあれこれ
-
そらの珊 ...
短歌
9*
15-2-25
さいはて
-
そらの珊 ...
自由詩
21+*
15-2-25
うすごおり
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
11*
15-2-23
夜更けの紙相撲・如月のきんぴら
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
9*
15-2-21
樽の中
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
15-2-21
影
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そらの珊 ...
自由詩
15*
15-2-20
アンゼリカの正体
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そらの珊 ...
自由詩
14*
15-2-18
明日は我が身
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
15-2-16
墓所にて
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そらの珊 ...
自由詩
23
15-2-13
雨上がりのステップ
-
そらの珊 ...
自由詩
17
15-2-6
夢見るキャベツ
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そらの珊 ...
自由詩
20+
15-1-31
アメトユキノアワイ
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そらの珊 ...
自由詩
14*
15-1-26
巴里、骸骨寺で
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そらの珊 ...
自由詩
17+*
15-1-17
コール_アンド_レスポンス
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そらの珊 ...
自由詩
21*
15-1-15
犬と鳥と猫と
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そらの珊 ...
自由詩
13*
15-1-13
おかえりなさい
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そらの珊 ...
自由詩
23*
15-1-8
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
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