すべてのおすすめ
いいことも
わるいことも
関係なしに
うつくしい
ため息さえも
いとおしく
白くかがやく
冬の青空
キミはいつもいつも”どうしてかしら?”っていうよね
ウチの”どうしてかしら?”は、疑問文ではなくてよ
それがわかっていただけないのは、どうしてかしら、ねぇ?
精神的に余裕がなければ
感傷的になって感情が揺れることも
減るんだなと
そんなことを思って、流れる景色をみる
少し休日が続いて
ぼけーっと変な事ばっか考えていたけれど
叩き ....
大気が町の底を冷やしている
鼻や耳をそれがかすめる
思い通りにならなくて
理屈で相手をやり込めようとしていた
なにを感じて生きてゆけばいいのだろう
あの怒りも
あの ....
(以下英語で)
「カスタマー・サービスです」
「あの、レ・ミゼラブルの上映スケジュールを知りたいのですけど…」
「それでしたらウェブサイトで調べて下さい」
「さっき調べたのですが、 ....
大根は嫌いだと言う言葉が冬休みの合言葉だった
小高い丘が連なる様な古墳群の一角に施設はある
お世辞にも広いとは言えない畑の早朝は
しもやけやあかぎれの手指足指をからかって
まる ....
赤いウミウシの模様であった
デパートの包装紙
それで母はちゃっちゃかと洋服の型紙を作る
かつて何かを包んだものの匂いがしていた
ヒトガタに切った人形が
夢のなかでトモダチになるように
....
直ぐに裏返るその舌はダメ
不安?
反発ばかりしていて
慣れていない発音の不自然さは
個人授業してあげるから
お仕事はちゃんとやってね
....
雪は
ひとひらと数えます
ひら、ひらと
落ちてくる様は
心がなにかを探しているようで
雪を
ひとひらと数えます
ふたひら
みひら
あとはもう数えるのは止めました
あ ....
陽射しは澄んだ冷気を纏い
静かに微笑んでいた
病床から起き上がる母親のように
すると蒼白い時と仄暗い人の群れで編まれるはずの朝が
心なしか ふと暖色に染まり
視線は飛翔してはまた憩う 小 ....
釣る人は釣られる
お前の名前は悲しみなのだと
その女は言った
あれは夏の夜
目眩のするような
焦れったい熱を知った
本能を知った
美しさと、醜さを知った
嫌悪と、不安
少しの嫉妬
鞄の中身 ....
タバコを一本吸う夢を見た
しけた不味いタバコだった
そういやわたしはあれを一度も吸ったことがない
「一本目は不味いもんだ」
「二本目で上手いと思ったら中毒だ もうお終いだ」
と予備校の歴 ....
ぼくはJAZZが好きなのに
チャーリー・パーカーのCDは持っていない
ぼくはRock'n' Rollが好きなのに
チャック・ベリーのCDは持っていない
ただ聴いていた時代はある
チャ ....
貧乏自慢
プラットホームを歩いていたら
数歩先で人と人とが
すれ違いざまに接触した。
体と体の打ち合う音がして
ボタンがひとつ
床に落ち、私の足もとに転がった。
思わずそれを拾い上げ
視線を元の場 ....
明日の色は
だれにも見えない
必ず見えない
もしかしたら、とか
うまくいけば、とか
思いを
重ねれば重ねるほど
夜は深く染まって
真っ暗だ
....
フレドリック・ブラウンの死にいたる火星人の扉という創元社の文庫本
推理小説だが
彼には火星人ゴーホームという超絶な作品もある
火星年代記というレイ・ブラッドベリの名作
火星の赤い砂はア ....
むしゃくしゃしていた。
ただそれだけだった。
コップをカフェのガラス窓に投げつけたのも、
彼岸花の根本を掘り返したのも、
アリの巣穴にネギ油を流し込んだのも、
....
自己評価が高すぎると
社会に迷惑をかける
自己評価が低すぎると
家族に迷惑をかける
自己評価が甘すぎると
未来に迷惑をかける
自己評価が苦すぎると
希望に迷惑をかける
自己評価 ....
守るものはなんだ
この生活か
この空間か
過去を帯びた今か
過ぎし忘れられそうな過去か
そのままの先の未来か
何も見えない新しい未来か
なんでもいいから
自分を守れ
....
恋はまぼろしなんじゃないか
だからこんなに美しいのだろう
夢はまぼろしなんじゃないか
だからこんなにはかないのだろう
人生はまぼろしなんじゃないか
だから今一瞬しかないんだろう
現実は現実 ....
誰にも届かない言葉に意味はあるのか
そんな風に疑いながら自分の言葉を探してる
声なんて無くなってしまえばいい
そんな風に思いながらすぐに歌を口ずさむ
死にたいと嘯きながら約束をする
そんな風 ....
悲しさと寂しさは
似ているようで違う
悲しさには少し
怒りの気配があり
寂しさには少し
温もりの気配がある
楽しさと嬉しさは
似ているようで違う
楽しさには少し
短さを感じ
嬉 ....
乾いた唇をアルコールが潤すと
孤独の味が口の中一杯に広がった。
傾けるグラスは
ほの暗いカウンターで
時折澄んだ氷の音を響かせると
その度に
弾ける花火のような
....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
こちらは大雨です、
ぼくはこころでそうしたためた
未来は今と過去の連続地点にあるのではない
今と過去と未来はパラレルワールドで
そのパラレルワールドには無限の組み合わせがある
....
鏡の中で紅潮した私がこちらを窺っている
小柄な体から伸びる肢体は
年に見合わずに隆々と天地に抗う
風を切る快さ
山の心地よさと厳しさ
教えてくれたのは父だった
いつかの黄ばんで ....
手を伸ばして
求める先に
貴方がいてくれればいいのに
でも距離はほど遠くて
寂しいなんて
思ったところで
貴方が寄り添ってくれるわけでもない
貴方が私を好きになってくれるわけ ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている
朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る
陽が昇り
村人たちが起きる頃
....
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