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唸りをあげる牛蛙に
鈴虫が息を潜めて
全休符を待っている
扇子を握りしめると
じわり
汗が手にかえってきて
適当に舗装された
あぜ道の輪郭がゆれて
溶け始めている
瞬間、 ....
駅のホーム
行列二番目
ひとり歌う
投げるよう
詩唄う午後
アナウンス
振り向く人
見ないフリ
ささやき声
線路の向う
....
吊革に捕まろうと
子供が両手を精一杯伸ばしても
ぎりぎりで届かない
近くて遠い
輪っかを見つめている
その子は多分何年後かには
何も考えずにそこへ辿り着く
何年待っても、何年願っ ....
私がまだちいさかったころ
薄く引かれたグレーの線が
何故かたまらなく好きだった
ぬりえは色を重ねることを先に終わらせ
最後にふちどりを残すほど
夢中で線を辿っていった
そういえ ....
ちょっと、痛いですよ、
我慢してくださいね。
の
がま
の所で記憶は飛んでいる。
がま
の
続きは、勝手に想像して
そう言いたいんだろうなと思った。
そう思った場所は
私が ....