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私に背中を見せたまま
茫然と立ち尽くしている人を
振り向かせたいから
静寂の悲しみを震わせるために
遠くまで聞こえるように
私は心を刻むのです
私の影に隠れてしまって
ひざを抱え ....
気まぐれを起こして
本棚を眺めていた
とある晴れの日
辞書のそばに
転がっている言葉
揺り起こしてみると
眠りから覚めた言葉は
おれに向かって
悲しそうにつぶやく
自分は
....
降りしきる悪意のつぶてを
全身一杯に浴びて
心の悲鳴に耐えながらも
歩いた先には
ところどころに
四十男の無精ひげに似せた
茶色いコケがうっすらと生えた
生気を失ってしまった
ブロック ....