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  時計の針が午後にすすむ
  ぬかるみに片方の足をつっこむ
  目に見えぬ羽虫をよけるような、
  ぞんざいなしぐさでカーテンを閉めた
  


  部屋の卓上に置かれていた
 ....
  居酒屋にはいると男は
  コートを椅子の背にかけ
  焼酎と焼いた秋刀魚を頼む
  それからラークに火をつけて
  深く吸い、
  重く吐き出す
  カウンターに載せられたテレ ....
  煙草屋のわきに
  ポストがたっている
  阿呆みたいに



  屋根をつたって
  落ちてくる雨だれをうけ
  それは錆びてしまっていて
  もう誰も近づいたりしない ....
  終着駅まで眠っていた
  雪がこそこそ降っている
  
  
  
  汚い水のなかに
  ゲンゴロウは浮かんでいる
  だが、その正確な形状を
  ちっともしらない私だ
 ....
  国
  という言葉がいま浮かんだけれど
  どうしたものか思案している



  一ヶ月近く洗っていない
  ランチョンマットには三箇所の染みがついているが
  それでも洗 ....
  ひだまりのなかで
  かなわない夢をかぞえて



  暮らしたいのです
  ねむたくなるくらい
  語りあって、
  愛しあって、
  傷つけあって、



  ....
  陰気な病院が
  頭の方から
  青空をゆっくりと降りてくる



  逆さまになったまま
  患者のひとりは今、
  あざやかなレタスを食んでいる
  桃色の看護婦がそ ....
夏美かをるさんの草野春心さんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 草野春心自由詩613-3-3
秋刀魚- 草野春心自由詩7*13-2-19
ポスト- 草野春心自由詩7*13-2-13
終着駅- 草野春心自由詩14*13-1-29
ことのなりゆき- 草野春心自由詩1212-9-20
ひだまり- 草野春心自由詩612-9-16
病院が墜ちる- 草野春心自由詩712-8-22

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