蝶が 微笑う
ひらり 乾いた土に 舞い降りて
一人 泣いた
ふわり 細い川で 雨宿り
ボンゴレの お家が 心地良い
私は いずれ
咀嚼される 運命
その前に 赤い唇
....
かなしみが風だとしたら
お前は誰だ
記憶が口から漏れる
Will
お前の自由が
かなしみだとしたら?
自分の手のひらを見て思うんだ。
僕に、何かが出来ないかなって。
この手で何か、人のために
作ったり
奏でたり
守ったり
描いたり
....
{引用=
お気をつけなさい
今宵ばかりは、
死人たちの 郷愁が森に充ちる
丸々と太った 月 明かりが、短い影を落とした
物の怪も 死人たちも往来を徘徊する夜
始まりは、痩せた ....
なにか大切なことを
忘れているかのような
朝、
街の住人たちは
みんなどこかへ出かけていった
揮発するアルコール
除菌できない幽霊ばかりが
隠れている
(白く清潔な街並 ....
僕に責任はあるようには思えなかった
一体 何故だろう それは
ぼんやりと流れていく
やりきれない 毎日が
きっと 確かだった 体の疲れだけが
だけど仕事は決まらない
コールセンターの ....
君が好きだから
たくさん嫉妬して
君が好きだから
たくさん泣いて
好きで
好きで
大好きで...
好きすぎるのも
辛いんだよ
けどね
大好きな君が
同じ気持ちだったら
それは嬉しいんだ ....
君と僕
君の手のひらに収まっている小さな飴玉の屑は
きっと僕の心臓に近いものなのだろう
君への気持ちは愛でも恋でもなく
単純で複雑なものらしいので今でも僕は説明が出来ない ....
「不安が消える時」
木の若芽
斬新でいる必要はない
ありのままでいつづける そのほうがいい
空にちょっと同意を求めたら
にこっと光ってみせてくれた ....
いつか必ず
どこかの見知らぬ曲がり角で
おまえはコケる
鼻血と
少しの糞を垂れ流して
無残な姿態を晒すだろう
おまえの仲間である
娼婦や
上野公園の褐色のルンペン
さよう ....
きのうの激しい雨が
まだ宿る、濡れた土に
枯れた牙を埋める
擦りきれたビデオテープの
不安定な映像のように
きのうのきみは
鏡よりきつく
....
{引用=
口を噤んでいたユリの
吐息はひとつ
羽衣をひろげるように
つぼみを といた
消え去らぬ
心の蒼いしおりを 想いださせる
白い芳香
純心を乱す 花のかた ....
古い家の梁に
ロープを掛けただけの
私の特製ぶらんこ
ゆらゆら揺れているのが好きだった
目をつぶると
ぶらんこの旅がはじまる
家ごとゆらゆら揺れて
私は遠いところまで行ってしまう ....
緑はひかりを柔らかくする
あなたは僕を柔らかくする
僕はあなたを柔らかくする
緑はひかりを柔らかくする
生姜湯を飲めば風邪が抜ける
足を温めれば血が巡りだす
抱き締め合えば入りたくなる
....