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うまれた、てのぬけがら

まれにうまれたてだから

とりせつはやさしく
きみとぬすんだごがつのかぜのゼリーをクマがぽろんとおってしまったスプーンのたまでやわらかくすくったらす(く)われてしまいました、夏。 葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
大事なときはいつも雨降りで
嫌いなものが余計に深くなってしまう
そのうち使うと隠し持っていたけど
水溜りしか突かなくなった水玉の傘あげる

一人分のスペースでは手前しか考えられないし
誰か ....
果てしない思考に明け暮れる
無為徒食の存在ではないと
間違いなく
世界に貢献しているのだともいう
だがそれは私の意志ではない
決定でもない
私の居るところに
豊かな命の繁栄があると
言 ....
1番線、ドアが閉まります。ご注意ください。
5番線、電車が参ります。 ご準備ください。
14番線、窓が開きます。ご用意ください。
23番線、天井が倒れます。ご安心ください。
7番線、特急が通過 ....
自炊の道を極めんと
愚娘の助言を聞き入れ
圧力鍋を購入した

やや季節はずれのブリ大根
今日は黒霧島のお湯割

圧力鍋には
なにやらタイマーが付いていて
超絶簡単レピシ本通りで
 ....
家の前の道路を右にずんずん進んでゆくと
やがて海に辿り着く

幼い僕にとって海は未知の世界の
不安や驚異の象徴
大きな不思議な地球の水たまりだった

僕の中学の夏休みは海の生活だった
 ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
くだものまるごとのみこんだ
ひとくちめで水がうまれて
ふたくちめに街がうまれた
もうひとくちはいらない

だれかの世界にこぼれ落ち
やわらかい素足に踏みつぶされて
かたちを失って色は破裂 ....
ありのままをみせる蟻はいないけど、わたしたちはあるがままに暮らす人だったので、ゴシック体でゴシップ斜め微笑み返しでお互いの口の中へウィスキーボンボンを放り込み、舌べらで潰しあった。薄っぺらな唇を噛んで .... 夕食時って、なんて読む?
――ゆうぐれどき、
に伏せた目線を追われてしまうのは、
この睫毛が人工衛星で、軌道に乗っかるクドリャフカ(わたしたち)が、
ゆるやかに沈(し)んでいくことを知らないせ ....
僕達の薄ら甘い関係は
砂糖というよりぶどう糖だった

君の囀りにも似た言葉は
体液のように僕の身体を巡り

君の微笑みの陽だまりは
L-アルギニンのように
僕の生活に治癒力と免疫力 ....
アルファベットのうえでは眠れない 「吐きたかったら 吐いちゃった方がいいよ。
その方が気分が良くなるからね。
吐くと 体の中の悪いものが一緒に出るんだよ。
だから吐いた方がいいんだよ。

そう、上手に吐けたね!
偉い、偉い ....
ぶたはしる
ねこはしる
いぬはしってるうさぎはねる
かえるはいる
やまねはまる
わにはずれる
しろくまはえる
つるはおる
かまきりはかる
カンガルーはける
くじゃくはこる
ばくはさめる
さるは ....
まるでま(とま)るはなしはまるでおわる


雲をながめたり
雨をながめたり
次第におおいかぶさる
暗闇の手をながめたり

そのたびに
母に
「またぼんやりして」
と言われた

私は
実にぼんやりした子どもだったのだろう
 ....
すこし太った と
しわだらけのあなたが言う

たしかに 
しわの数はへっていないけれど
わずかに 浅くはなっている
一年ぶりに 団地にUターンしたのが良かったのか
また 
独居 ....
たいふういっか

台風一家だと
思い込んでいた頃

台風が去った朝
通学路には
一家が遊んだあとが
残されていた
なぎ倒された空き地の草
折られた柿の枝
おしゃかになった傘
 ....
空のツリー
その足元に水族館だと
日本人は好きだな
サンシャイン市にも作ったっけ
新名所には水族館
呼び水の呼び水
徒に易くは帰すまじ
展望ついでの家族巡礼
妖しく爽やかデートスポット ....
愛するものに あらんかぎりの表現をあたえるために
図書館はある

道の途中で
トンビがピープルって 巻き舌ぎみに 私を呼ぶ


鳥に言われるまでもなく 私は人間さ
書物のよさ ....
君は踊る
薔薇を 菫を 雛菊を踊る
揚羽蝶を踊る
木洩れ日を 気ままな風を踊る

君は踊る
虹を 青ざめた夜明けを 葡萄色の黄昏を踊る
波を 湧きあがる雲を 嵐を踊る

君は踊る
 ....
 
迷うたら負けやと、きつい一言

今でもうちのお守り

そんなあんたは迷わずどっか行ってもうたけど



 
いくつもの
肥え太った想いが
出口に殺到して
立ち往生している

よこしまで
メタボリックな想いが
喉の奥でせめぎ合って
脂汗をかいている

バイパスを回り込んだ
耳障りの良 ....
割れて つまづいた障子紙の陽射しに
つけられる風 ことり ごとり 

削りこまれた細工 ひろがる窓の内
ビンの底のガラス 集めた昼の鼓膜

ホコリ マ ミレ
柱の影絵に 散らかっていく
 ....
会社をたたむと決心して以来
もののたたみ方に注意するようになった
これまで自分でたたまなかった布団を
たたんでみたりするようになった
いつもはそこら辺に放り投げている
パンツや靴下もたた ....
 
 
水ようかんの沈む海を
泳いできました
手作りの名前を
握りしめて
どこから来たのか聞かれても
お母さん
としか答えられませんでした
今日という日がまた溶けて
明日だけが
 ....
 
 
休日のオフィスでひとり
コピーをとってる
何度とり直しても
文字や記号は
羽をはやし逃げてしまうから
白い紙だけが高く積まれていく
明日までに終えなければ、
と思う
明日が ....
夜は雨
どこからか雨
水を弾くタイヤの音
通りの向う
どこかで屋根を落ちる滴

私はここにいて
眠る人のことを思う
生き満たされぬ人を思う
又ここにいて
眠れぬ人のことを思う
燃 ....
こうだたけみさんの自由詩おすすめリスト(97)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うまれたてのぬけがら- 阿ト理恵自由詩12*14-8-5
ゼリー色の夏- 阿ト理恵自由詩11*14-7-27
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
ソーダと傘- カマキリ自由詩714-7-21
題名を当ててください- Lucy自由詩18*14-7-12
1番線、ドアが閉まります。ご注意ください。- アンドリ ...自由詩2914-7-9
染み込む20分間がこんなに疲れるとは思いませんでした- ichirou自由詩1414-4-13
海を見る- 梅昆布茶自由詩1814-3-1
矯正- 夏美かを ...自由詩31*14-2-21
ピオーネ- かいぶつ自由詩1313-9-29
WORD+L=WORLD - 阿ト理恵自由詩19*13-9-9
未完成した- 未満ちゃ ...自由詩11*13-5-13
僕が飲んでいるもの- nonya自由詩18*13-4-20
α寝床 - 阿ト理恵自由詩4*13-1-19
吐く- 夏美かを ...自由詩24*12-12-14
どうぶつはしる- 阿ト理恵自由詩9*12-10-22
- 阿ト理恵自由詩10*12-10-16
ぼんやり- そらの珊 ...自由詩24*12-6-26
M_2012- たま自由詩35*12-6-25
台風のあとで- そらの珊 ...自由詩3012-6-20
水族- salco自由詩9+*12-6-9
難破する図書館- るるりら自由詩31*12-5-25
踊るひとのための連祷- 塔野夏子自由詩23*12-5-23
お守り- 殿上 童自由詩24*12-5-23
おしゃべり- nonya自由詩23*12-5-4
マ_ミレ_ル_メ- 砂木自由詩20*12-4-29
会社をたたむ- 壮佑自由詩39*12-4-23
遠泳- たもつ自由詩612-4-22
背伸び- たもつ自由詩1012-4-18
脈絡- salco自由詩28*12-3-25

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