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なぜか知らぬが 
私の目の前には 
日々ひとつひとつの穴が、ある。 

この両手に盛ったやわい土で 
一日、ひとつの穴をふさいで 
一歩ずつ、歩いてゆくならば 

ふりかえった背後に、 ....
無限に広がる宇宙の中で 
ぽつん、と浮かぶ青い{ルビ惑星=ほし}。 

星の数ほど今も織り成されている 
それぞれの一日、と 
それぞれの場面、にて 

人と人が目と目を 
あわせ、そ ....
ある日、名指揮者は倒れ 
コンサートは(指揮者無し)で行われた 

ヴァイオリンもフルートもホルンも 
それぞれの奏者は皆 
無人の台の上にいる 
まぼろしの指揮者のうごきを見て 
それ ....
友達が家に来るのを
待つ間――  
ティーポットから 
じゅじゅじゅと湯気の立ち昇る
深蒸し茶を入れていた 

何故か湯呑みはテーブルの上を
すーっと滑り、隣で待ってた
アイスコーヒー ....
在りし日の婆ちゃんが 
出来たての熱いスープを出した後 
つぶやいた、あの日の一言。 

「ちょっとしたことで料理は、変わる」 

さて、あの頃よりも
少々大人になった僕は
今日の場面 ....
机上の聖書の上に置かれた 
ひとりの骸骨が 
遥かな明日の空を視て、笑ってる。 

骸骨は、恐いものと思っていたが 
全てがそうではないらしい 

どんな人もいつかきっと骨になり 
顔 ....
松島の丸い湯ぶねに身を浮かべ 
きらりと笑う枯葉舟かな 

さやさやと幹に映る光と影は 
旅する我の{ルビ心鏡=しんきょう}となり 

歓びを{ルビ天=そら}いっぱいに広げてる 
白、白 ....
つらい出来事があった時 
詩は、きみのしょげた背中をそっと押すだろう  

現実の壁が立ちはだかる時 
詩は、きみの涙に濡れた瞳をまっすぐ前へ向けるだろう 

詩は、暗闇に射すひとすじの光 ....
うつを抱えながら、日々がんばっている彼が 
汗だくで机をぴかぴかにした後 
休憩室で青い顔してのびていた 

あんまり一生懸命だったので 
(無理すんな)とは言えずにいたが 
ぐったりして ....
床屋さんで伸びた髪を 
ぱさぱさ、切った 

エプロンの上に 
切り落とされる髪は 
いつのまにか 
白髪交じりになっていた 

青年と呼ばれた頃よりも 
白い髪が増えた分 
ここ ....
誰かが自分に投げた棘を 
この両手でつつめるだろうか? 

私は弱いので 
すぐ相手に投げ返してしまう 

後から思えば 
それは些細なことであり 
体を少し斜めにすれば 
宙に消え ....
「働き」といえば 
重荷を負ってゆく坂道が視える 

「はたらき」といえば 
風になった自らが視える 

矛盾にみちた一日の 
狭間に開く  
一輪の花を揺らす 

あの風に 
 ....
そろそろ何でもない日常の革命を起こそうか 

お爺ちゃんやお婆ちゃん達の前で 
昨日都内の喫茶店で、偶然 
美川憲一さんに遭遇したという  
一期一会の詩を、朗読してみようか 

職場の ....
朝焼彩茜色さんの服部 剛さんおすすめリスト(73)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
道_- 服部 剛自由詩6*12-6-21
夢について_- 服部 剛自由詩1*12-6-21
まぼろしの指揮者_- 服部 剛自由詩712-6-10
緑茶とコーヒー_- 服部 剛自由詩112-5-29
今日の一匙ー婆ちゃんの格言ー_- 服部 剛自由詩5*12-5-23
あかるい骸骨ーセザンヌ展にてー__- 服部 剛自由詩812-5-23
松島・石巻小品集ーおくのほそ道をゆくー_- 服部 剛自由詩212-4-27
言葉の寺_- 服部 剛自由詩112-4-27
ぴかぴかの机_- 服部 剛自由詩2*12-4-17
1ピース_- 服部 剛自由詩312-4-12
夕暮れの海_- 服部 剛自由詩212-4-3
はたらき- 服部 剛自由詩212-3-29
実験台で○○しよう_- 服部 剛自由詩212-3-28

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