(朝の森)
トンネルを抜けると森に熱気球
十月の地に繋がれた熱気球
熱気球巨大坊主が起き上がる
熱気球深海クラゲの傘の色
熱気球プカリと浮かぶ朝 ....
ある日わたしの脳の真横にロボットの大群が押し寄せて、
今よりずっと透明に考えられるようになる。
脳の真横に訪れた、ロボットの大群はいつのまにか、
脳の内側に入って、はげしく金属音を鳴らすけれ ....
夏前にのびる淫らなほうき草
鎌振りて麦の首うて農民よ
工場でつくる野菜の新鮮さ
死んでいる人と
眠っている人は
よく似ています
だから
不安になって
あなたの口もとに
耳を寄せてみるのです
かすかな
寝息がきこえると
ああ、生きていると
安らかに生きて ....
人間を圧縮すると
すごく小さくなるんだよ
と聞かされたとき
彼女は宇宙を感じた
人間を材質に分解すると
10ドルにもならないと知ったとき
なぜか
アンドロメダのことを考えた
愛 ....
藍色の街を行く
君は似合わない宇宙服 着て
最近の悩み事
暫く話し続けてから泣いた
藍色の小宇宙
君が白く呼吸をしながら
会話にも ならず
伝わらないまま眠りにつく
僕は
....
▼▼ ルール: ナウい単語で ゆるく ▼▼
次々と君がつぶやく名言を胸にしまって ふぁぼRT(リツイート)
披露宴Ustream中継し見せつけてやる歴代彼氏
3Dヘッドマウントデ ....
自動ピアノは
ひとの手がなくても
自分で鳴れる
黒曜の黒鍵
白亜の白鍵
八十八音の音の鍵
自動ピアノは
ひとの手がなくても鳴れるけれど
弾かれたことがあるので
ひとの手を覚え ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて
形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河
大きな河の膝の青タンを ....
メトロ降りてガードくぐり歩道橋を渡り
平らな道は地図にしかないと語り
それでも景色を破る血気なんてなかったろ
上滑りする言葉がいちばん大嫌いだからさ
水たまりにかすれてしまった声で ....
音をはずした
指先が曲がり
おこがましい
眠気へと倒れ
込んでしまう
彼女は私に嘘を吐きました。その嘘はあまりにもたくみでありましたから、私はその嘘を見破ることなど、したくなかった。した ....
この街でいちばん美味いという
来々軒のラーメンを食べていたら
いつまですすっても麺が途切れない
適当なところで喰い千切ると
あなたはひどい人だ
という声がした
たぶんメンマが言った ....
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