秋風のなかに
ほんのわずかに残された
夏の粒子が
午過ぎには
この洗濯物を乾かすだろう
通夜、葬儀の放送が
朝のスピーカーから流れて
犬が遠吠えを繰り返す
香典の額を算段して
....
お揃いのパジャマで寝たい僕が言い全裸主義だと君が言う夏
じぶんのなかの書きたいことが霞んできたらそれこそ終わり
バランスとってんじゃねえよ
まるでま(とま)るはなしはまるでおわる
。
家にはないが
(ないから)
ホットケーキにはメイプルシロップ!
樹液!樹液!
重たい鉄兜を被せられた人がいる
気がついた時にはすでにそうだったから
それが自分だと思い込んでいる
ゆらゆら不安定に生きていて
ある日たまたまどちらかに傾くと
それっきり右なら右
左なら左 ....
そう多分必然とそうなってしまうんだからそう思うのは私が休む間も無く歩き続けている最中だから関係性が焦れて塵になればよいのにと両手を伸ばして空に考えている記憶を媒体を変えて未来中に描いている現在を通過中 ....
長袖ビュンビュン
半袖ぴゅんぴゅん
お洒落じゃないから同じような柄ばかりの
シャツたち
ズボンもこれからの季節はずっと
うねうねコーデュロイを色違い二本
これから寒 ....
ひつじたちへかなしみの業を負わせる物語に
いっさいの批判をさしのべてください
いかなる犠牲をもいとわないという独裁の
空白への遺言として五感が間引かれてゆく
領海の侵犯をそらんじ ....
小奈留沢くんの
オナニーには
華がない
なぜなら
小奈留沢くんの
オナニーには
夢想する
オナペットもいなければ
DVDも画像も
なにもない
ただポコチンへの
直接的刺激があるだ ....
気づくと
無意識に祈っている
例えば
エンドレステープのように流れる
交通事故のニュースを見れば
家族の交通安全を祈り
遠い国で
爆撃によって命を落とす人がいるニュースを見れば
平 ....
ここがセンタ
夜
底抜けの青
森の色した舌を抜き
口のあるかたまりに食べさせる
らーーーーーーーって笑っている
魂あるいは
原子
ラヴ
手の中で数 ....
わたしはなにをしているのか
なにを食べているのか
草むしりを
ポリバケツを漁り
なにを見つけたのか
夜明け前にぶらさがる
君がいま前転をするから
僕は応援をする
....
母曰く福島産は老人が食べればいいと悲しかりけり
{引用=
掠れた息をつくように
ベッドにそっと
言葉にならないものを吐いたとき
その言葉にならないものはすぐ露のように朝の陽にきえた
あの日のあの雲にはもうであえな ....
錆びたチェーン 剥げた塗装と 積もる塵 空気の抜けた タイヤ、十年
伸びた腕 煉瓦色の肌 高い声 母のうでから 抜け出る十年
深くなる シワも記憶も愛もみな 未来だけが 淡 ....
まるごとわたし、なつごもり
こんな季節なので
あなたと顔を合わすのもおっくう
真っ盛りに教室漬け
教科書ノート参考書の順で
男子と女子が、かたちもなく
見えない上下運動をくりかえす ....
ある日のことです。
お釈迦様は散歩がてらに立ち寄った極楽の池の縁に立つと、
ふとその下をご覧になりました。
ちょうどその池の下は地獄にあたっており、池の蓮の葉の隙から
罪人達が苦しみ蠢く様子が ....
8を4にする方法
を持った少年が
走って走って走って
8を4にする方法
を運ぶんだけど
急ぎすぎて汗をかいて
さらに水溜りで転んだものだから
掌を開いたらインクの染みが広が ....
無垢を着た少女が
新聞のように地図を広げて
前も見ずに歩いてくる
昨日の私が車の窓を開けて
煙草の匂いを消している
大学病院の屋上で
柵越しにこちらを見ている二人
コンクリー ....
好きな人との夢は
潰えさったけど
その直前に
生まれて初めて
女友達ができた
彼女はブルガリア人だ
どこが気に入ったのか知らないけど
とても親切にしてくれる
....
パスポートももたず
いこくへたびだっていく
それがわたりどりの
とっけんだ
かわらない
くらしのために
がんかにみえる
ひとのまちなどめもくれず
つぎのくら ....
料理番組を見ていると
腹の減りが早いのはなぜだ
歴史はよく分からない
(玄界灘敏夫 談)
三択の女王が
人生の岐路に立たされた夜
処女を捨てた
庭で煮炊きをしていた
....
魔法が解ける言葉 ソツギョウ #poem24
惚れた女の夢占いは「アンタ卒業したら死ぬ」 #poem24
校長の悪趣味な桜の木を切った #poem24
おっぱいを卒 ....
四月に入り、電気が通じ、都市ガスはまだで、しごともまだ動かない。そんなある午後、これはわたしが家の御不浄で、排便しながら聞いた話である。
わたしたち家族が借りていた小さな借家の近くに ....
あなたの
骨に
刻む
エピグラフ
男どもよ、
おまえたちは、何なのだ。
おまえたちが女の子から
とくべつの親愛の情がこもった微笑みを向けられるのは
男どもよ、
それは、おまえたちが他でも無い
男であるからだ。
男ども ....
むかしあるところに不思議な植物があった
あるひとの ゆびのおとが ぱちんとなったとき
その植物は ビールになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 酔いしれた
むかしあるとこ ....
みなす・もるぐるの副官
後素潜
かんじひょうきすると
つよそう
後素潜
きゃべつに
しおを
かけて
たべる
ことで
いきる
くるしみの
うめあわせを
して
それから ....
よぞらのなかに
じぶんをさがした
みつけたのは
ひとりたくましくひかる
いっとうせいばかり
まるでわたしみたいに
つよがっている
このよぞらのなかに
すばるとい ....
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