すべてのおすすめ
他者の背中を見るように
自分の背中を見ることはできない

他者の背中を見送るように
自分の背中も見送られ

雨あがり
洗濯したばかりの
地球の匂いに包まれる午後

無風、時々背中
 ....
ゆるゆると解凍されて泳ぎ出す初夏のひざしに冷凍金魚

てのひらに埋め込まれた鉛筆の種 いつまで待っても芽が出ませんが

捨てました古い日記も捨てましたあとかたもなくみじん切りして

虎猫と ....
上り坂が続く

坂道が
「ごめんね、坂道で」
という

ギアなんてついてない
ママチャリですので
傾斜が上がるたびに
スピードが落ちていく
ペダルが
どんどん重くなる
後悔が
 ....
想い出の酸っぱい海に放り込み
          ピクルスの{ルビ浮標=ブイ}、カモメが休む

野菜はなんにも言わないけれど
          野菜の気持ちはよくわかるぅ野菜の唄。

春 ....
大人になって
出来なくなった

逆上がり

夕暮れのポストに
転送されてきた

手紙

差出人は
さかさまになった

世界

天をけりあげて
ポケットから落ちた

 ....
アマゾンという
喫茶店の水槽で泳いでいる
あの魚はピラニアだと
まことしやかに
客の間では
ささやかれていた

根拠といえば
そこに
張り紙がしてあった
「指を入れないでください」 ....
入れ子だよ君は僕のマトリョーシカ
    金環蝕キーンカーンキーン

みかづきがぼんやりうすい場所がある
        爪工場で働くこびと
とりあえずキリトリセンを入れてみる
         別れ話のリハーサルとして


雨が降る 地中に埋まるすべてもの
         かばね弔う雨が降る


帰り道忘れず戻ってくれば ....
かあさん
お空が ないてるよ
だれかが 
なぐさめてあげたらいいのに

かなしくなくても 
なみだはでるよ
なみだで
せかいを 
あらいながしたあとは
とつぜん 
正気にもどって ....
食パンのみみが
初めて出会う言葉は
まだ星空が出ている時間から
働き始めるパン屋のおじさんの
「上出来だ」の嬉しい言葉だろう

スライスされる前は
全身が みみなので
工房の全ての音が ....
雪解けて清水は運ぶ春運ぶ
        うたを謳うよ早春の賦を


言の葉の森で遊ぶよ妖精は
        人見知りなりいたづらであり


薄青の空にひと刷け浅緋色
       ....
眠っているなんて嘘さ
眠っている時は
みな死んでいる

でも
それじゃ怖いから
眠っていることにしておくのさ

子守唄は
眠りの友達ではなくて
死の隣人だったのさ

死を知って ....
 透明の氷の中に泡ひとつ 
         がりりと噛んで恋を終わらす

 川に咲く半透明の氷花 
         いきつく海で碧い実となる

 大切なものを氷結してみます
     ....
ぽっかりあいた
空洞は
ただ ひたすらに
まっている

「おかえりなさい」と
言う時を

夜の孤独は
しんしんと冷え
柱時計が時を刻む

ぽっかりあいた
スリッパの
空洞の ....
空よ あなたは何者ですか? 満ち足りた時は美しく 哀しい時には より美しい

なぜだろう 雨も涙も透明なのに青く塗ってみたくなるのは

何もかも捨てたくなって空に投げ 落ちてくるまで こ ....
前世はおむつでした
その前は
朝顔を咲かせた藍染の浴衣でした

かすかに覚えているのです
あなたと
一緒に
縁側で線香花火をしましたね
華々しく燃えたあと
ぽたりと火種は落ちて
こ ....
  古骨をそっとかしげる わっちの手
  包むは惚れたお方の手
  初雪でありんす、あたたかい

  北風を待つ渡り鳥
  いつか別れの袖ふるを知り
  もちぃっと一緒にいておくんなまし
 ....
流れ着いた言葉たちは
ただ静かに 集う

そこは
言葉の渚
私はじっと佇んでいた

寄る辺ない 潮騒
波打ち際の 白い泡
{画像=120107114152.jpg}

春になっても
その球根は芽が出なかった
「おばあちゃん、これ、フリョーヒンだね」

知ってるよ
フリョーヒンは時々現れるんだ
僕が働い ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
去年
義母が急逝した

晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
{画像= 111225210311.jpg }
あたいたちの
時間は
人間なんかのそれより
短い
というより、速い
命短し恋せよ乙女なんて
悠長に歌なぞうたってたら
あっというまに
 ....
特別切れなくてもいいんです
まあまあ切れればいいんです
私にとっての
刃物なんてそんなもんです
特別上等でなくてもいいんです
そこそこ切れればいいんです
それで
用は足りるのですから
 ....
石田とわさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(113)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
晴れ、時々背中- そらの珊 ...自由詩17*12-5-3
ウワバミの中の象- そらの珊 ...短歌9*12-4-29
自転車でいこう!- そらの珊 ...自由詩23*12-4-18
ベジタリアン- そらの珊 ...短歌712-4-15
返信- そらの珊 ...自由詩16*12-4-15
ピラニア- そらの珊 ...自由詩20*12-4-14
ほぼ等身大- そらの珊 ...短歌10*12-3-24
ペーパーハウス- そらの珊 ...短歌612-3-9
お空の_なみだ- そらの珊 ...自由詩912-2-24
みみ- そらの珊 ...自由詩26*12-2-21
早春賦- そらの珊 ...短歌312-2-13
- そらの珊 ...自由詩7*12-2-7
氷物語- そらの珊 ...短歌7*12-2-6
空洞- そらの珊 ...自由詩8*12-2-2
洗濯日和- そらの珊 ...短歌11*12-1-21
布讃歌- そらの珊 ...自由詩14+*12-1-15
古骨情歌- そらの珊 ...自由詩7*12-1-14
渚にて- そらの珊 ...自由詩8*12-1-11
百年球根- そらの珊 ...自由詩11*12-1-7
溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
薄墨の絆- そらの珊 ...自由詩24*12-1-1
猫時間- そらの珊 ...自由詩9*11-12-25
刃物- そらの珊 ...自由詩9*11-12-22

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する