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春の雨が
細く断続的に降る
風が吹いて
竹の葉が軽い音をたててはじく
雨の音は
こまやかに落ちる
しまい込んでいた
奥底の溝に

いつの間にか濡れる
銀色の針のようなしたたかな ....
川面に浮かべた林檎を手にすくい
また沈めながら
「きれいだ」
「きれいだ」
それだけを呟いて
繰り返し林檎を見つめるあなたは
この月の光と照らし出された波を
どう眺める ....
石田 圭太さんの九谷夏紀さんおすすめリスト(2)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の雨、森で- 九谷夏紀自由詩707-5-9
月のように川面のように- 九谷夏紀自由詩7*07-4-8

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