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せめてもの
という慰めを残して
子猫は飛び去ってしまった
その背中に
あまりにも何もなかったから
軽く土を蹴るだけで
ぼくの見えないところまで
子猫は飛んで行ってしまった
かなしいと
....
私が殺した感情は
私の中で静かに眠る
消えてしまったものでなく
忘れ去られたものとして
奥につかえて何かを残す
私は必死で辻褄合わせ
殺したものに気付いていない
私が飛ばした ....
空が青いから
僕は屋根を焼く
焦げて崩れたその隙間から
青かった空を覗く
思うほど息苦しくもない午後
崩れた屋根は既に屋根ではなく
いつまでも煙を空へと飛ばし続ける
僕は灰空を見るの ....