すべてのおすすめ
埃の舞うホームに定期券ひとつポケットにいれて
私はいつもの電車を待っている
人の波は駅のホームに溢れては
電車に吸い込まれ、またホームへと溢れ出る
そうして流されては繰り返されていく
誰 ....
ガラスが砕ける数分前、
東京タワーが尖端から地面に引きずられて
蟻地獄にのまれていった
その蟻地獄の底に見たものは真っ赤な夕焼け
見いつけたと不忍池の蓮が听った
時計は童話のなかでは ....
台風到来で押し出されたらしい雨が
ずっこけるように斜めに降り出してきた
台風が近づくにつれ雨に重みがまじると
ずるいことに引力以上の力で今度は垂直に吹き付けてくるじゃないか
我 ....
ある夏の暮れ、一匹の虫が空を見ていました。それは万華鏡をかざし見たような小さな空でした。その空から、突然雪でも雨でもないものが降ってきたのです。それは風船でした。24色の大小様々な丸い風船はクレヨンが ....
赤いしま
黄色いしましま白のしましましましまるしまる
さかさままーぶる
真ん丸まーぶるろーれんすのまーぶる真っ逆さま
この呪文を三回唱えます。唱え終わると
蜻蛉が飛ん ....
私、色鉛筆で塗られたかったの
街の一角でペンキ塗り立てで真新しく光る少女が歌いだした
歌声は小さく恥ずかしそうで
振り向く私に少女が、そっと微笑む
続けて、そう私は頷きで伝えた
看板のな ....
秋
残暑の厳しい日のこと。古本屋へ行ってきますと断りをいれたら
家の者が、ああ、あの分かれ道だねと言う
不思議なこともあるもの
分かれ道とは曼珠沙華のことではなかったか
伝統工芸品の ....
図書館の
古い本の最初のページに
白い骨と鉛筆で書いてみる
なんて事はない
恋愛小説の始まりに
少し読み進み
骨を包む新聞紙を取って来て
と鉛筆で書いてみ ....
君よ
エセな聖書で
春を行け
今日のヘッセはご機嫌で
シルクハットでご登場
石畳広場に蝶を飛ばし
舟遊びに楽団引き連れ歩いては
ことごとく林檎酒に耽る
酔っ払ったなら
森の古 ....
蛙の世界の王様は、大きな大きなガマガエルです
沼の淵の一番高い岩の上を玉座にして、毎日世界を見下ろしています。その視線は、つねに安定したさざ波に注がれました。
若々しい雨蛙は王国の奴隷です
王様 ....
天使は純白
悪魔は漆黒
彼らは絵になる事はあっても
絵を書くことはないからね
だから天使は純白
だから悪魔は漆黒
ほらほらゴッホをみたまえよ
あの暗い自画像を
あのやた ....
(春)
君よ、春にあいましょう
ひときわ人の旅は終わらないから
つばめよ、旅人たちよ
春にあいましょう
私が春であるように、君が春であるのだから
ふたりあえた季節に花が咲けばそれで ....
この杜にも春が訪れたのだなぁ
木々の間をいつの間にか青々とジャゴケがおおい始めているではないか
ほら、何やら土の中から音がする
あれは土をはむ音
あの無酸素にも耐えうる土壌生物たちのお目覚めだ ....
雨に濡れてるブランコはいつもより空が近くにありますから、楽しいですね。でも、片道切符で乗ってはいけないと書いてあるのは何故でしょう。
風がふくたびシーソーが揺れるので、目に見えない何かを計れるよ ....
あれは白鳥座の頭あたりだろうか、と15才の若いアマガエルが夜空を指差さしました
30になるウシガエルの私には星なんてもう見えません
けれど
見えるものには見えるのでしょうか
王冠のように、それ ....
1960年代、優しい目をしていたのは一頭の象だけだった。
一頭の象が、ある日、小さな北国の町の動物園にやってきた
小さな町では、酔っ払いも、海も、ひまわりも、貧富も、差別も、母さんも、意地悪な ....
生易しいことも優しくないことも
最後には過ぎ去ってしまいます
人の血や肉は
入れ代わらないから
お医者様が大変です。
代わりましょうか?と葬儀屋
その日、姉が死にかけていた ....
雪ふる悲しみのなか
ひとり海にたたずむ友よ
海はもうなきやんだ
君はどうだ
ハーモニカは錆び
かもめは帰る
雪ふりやまずとも
口があるのなら語り合いましょう
いいえ
口があるのなら舐めあわなきゃ
いいえ、もっと
口があるのなら齧りつかなきゃ
まるで胃袋みたいね
あなたも私も
でも
食べ尽くせないのよ
私もあ ....
別れ話
蜜のかおる若々しい花を燃やしている少年の手は
今からはじまる喪失の時から汚れはじめる
ありもしない空を鳥が飛ぶから
銃声はなるのだ
何故と問いかけてはいけないと
い ....
ジプシー
海は
いつも 素肌だ
情熱の心をひろげ
ジプシーを愛する
だから
誰もが鴎になりたがる
金魚 金魚
可愛い 金魚
ビー玉たくさんお城のように
ご褒美貰っておおはしゃぎ
金魚 金魚
可愛い 金魚
お手々もあんよもなくてね
お口つかって生きてるの
ほらね ほらね お上手お ....
ああ、これは病気でござりましょうか
寒いばかりの夜な夜な、炊くアルミ鍋は
今日も明日も貧しい菜を煮るだけでして
月がでようが、隠れようが
見ているものひとりいないときたら
....
薬缶の口から湯気ポッポ
ノドグロの口から日本海の匂いがまだ消えないうちにと
料亭の女将の口から少し早めの夜が始まる
けれど日本の財布の口からはわずかな小銭しかでない
だからみん ....
春隣
朝から夜中までテレビをつけっぱなしにする
私の垂れ流し好きをどうにかしてくれ
うるさすぎて、何ひとつ変わらずに私の冬が過ぎていく
世の中はどうだ。目眩をおこすほど輝いているのか
....
故郷遠く背にすれば
曇天に霞みゆくは青く長い山の尾根
道に続くすすきがどこにでもいる老人のように
私にその淋しい手をふるのだ
通夜の日の廊下は疲れ果てたように行き止まり
昼なのに暗闇 ....
北海道にいったら鈴蘭に会っておいでなさい
寒い寒い大地から葉をのばして
日なたにも日陰にも茎をのばし
鈴のように5、6こ
並んで総状の花をつけた
それは、風車のような晩春の香よ
北海道 ....
雨は降る
いつも私の心のなかから雨音をたてて
そこにパリはないのに
剥がされた石畳や
煤だらけの破れた丸窓
壁と壁の隙間に溜まった人間を愛する
ヴェルレーヌから雨が降れば
わたし ....
冬市が始まりました。皆さん、そごうにいきましょう
グランバザールは、パルコ
レッドバザールと言ったら、阪急百貨店
スパークリングセールは、丸井
ではイエローバザールは?……はい、LOFTでぇす ....
熱い琥珀色の紅茶に角砂糖を溶かしましょう。睡眠薬がわりに疲れたミルクが、銀の容器のなかで一休みしていますから。
街は人のことなどまるでお構いなしですね。くつろぎの傍らを、電車が疾過していきます。カラ ....
ただのみきやさんの月形半分子さんおすすめリスト
(61)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ふるさと
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-10-30
東京タワー
-
月形半分 ...
自由詩
8
13-10-29
台風
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-10-28
夢の隣
-
月形半分 ...
自由詩
5
13-10-27
音楽
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-10-27
画材
-
月形半分 ...
自由詩
5
13-10-26
秋
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-10-25
ハッピーエンドに眠らせて
-
月形半分 ...
自由詩
5
13-2-17
ヘッセの散歩
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-2-16
王様
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-2-15
カラフル
-
月形半分 ...
自由詩
2
13-2-12
うた
-
月形半分 ...
自由詩
3+
13-2-12
古い社の杜
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-2-11
ルーレット
-
月形半分 ...
自由詩
7
13-2-3
水玉もようのカエル
-
月形半分 ...
自由詩
6
13-2-1
象
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-2-1
幸福論
-
月形半分 ...
自由詩
6
13-1-31
雪
-
月形半分 ...
自由詩
6
13-1-30
愛
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-29
別れ話
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-26
ジプシー
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-26
古本屋
-
月形半分 ...
自由詩
5
13-1-25
わずらい
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-24
詩2編
-
月形半分 ...
自由詩
6
13-1-22
春隣
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-1-22
峠道
-
月形半分 ...
自由詩
5
13-1-17
鈴蘭
-
月形半分 ...
自由詩
6
13-1-17
憂鬱幽霊
-
月形半分 ...
自由詩
3
13-1-15
特売
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-14
ティータイム
-
月形半分 ...
自由詩
4
13-1-12
1
2
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