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新聞の死亡欄に小さく載りたい
葬儀の予定など一切無しで
ほんの数えるほどの文字
ひとつの死 ひとつの終わり
シンプルで飾りのない
わたしの死 わたしの終わり
事実だけが落ちている


 ....
穴の開いた心に水を汲む
すぐに流れてしまうのに
来る日も来る日も水を汲む
生きるためではない
生きている そう感じたいから
疲れたり 
笑ったり
今日もこうして水を汲む
いくら汲んでも ....
学校帰りの女の子がふたり
ひとりはピンクのパール系ランドセル
ひとりは水色でステッチが入っている
驚くほど洒落たかわいい服を着て
(これは昭和の感覚 たぶん)
さえずりは巣の中の雲雀の卵のあ ....
それは時を越え届く手紙
――封筒は茶色く変色して
だが土色の背中に亀裂が入るように
そうして新たな啓示を告げ知らせる妖精が
花弁のような華奢な翅にその霊妙を巡らせて
そよ風とワルツを踊りなが ....
ぼくらは言葉を繋げて
この暗い宇宙を何処まで渡って往けるだろう
一冊の詩集が時を越えることは
真空パックの棺が難破船のように
意識の浅瀬に漂着し鮮やかに燃え上ることだ
死んだ詩人についての{ ....
仕上がった作品を手にとり
出来栄えを確認する
(……駄作だ)
地面に叩きつける
が 割れない
金槌で叩いてみる
が やはり割れない
もしやと思い豆腐の角にぶつけてみる
が そういう問題 ....
持ち上げては
こき下ろす
嘘をつかない人間はいないのだが

良い目を見たから許せないのか
騙されたから許せないのか
自分の嘘はばれたくないものだが

真実を追求する
マスメディアもか ....
雪を被った針葉樹の臍あたり
ふっくりと一羽の雀
小さな瞳に世界を映す
やがて薄曇りの向こう儚げに
手招きをする太陽へと飛び去って
小さな黒点となり
視界から消えた

わたしの煤けた ....
目玉焼きの黄身が箸から崩れ落ち
食卓からも外れて床に落ち
砕け散った
バラバラのきみを
拾い集めては捨て
床の汚れを拭い取る
そして再び橋に向い
目玉の白目だけを食べ終わると
味気ない ....
フユナさんのただのみきやさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
死亡欄- ただのみ ...自由詩21*15-11-11
根っから_て訳じゃない- ただのみ ...自由詩18*14-10-25
並木に沿って小さくなる背中- ただのみ ...自由詩17*14-10-18
敬愛- ただのみ ...自由詩15*14-10-11
残らない詩のために- ただのみ ...自由詩30+*14-9-13
ウイルス効果- ただのみ ...自由詩22*14-5-31
嘘つき- ただのみ ...自由詩24*14-3-16
不死鳥- ただのみ ...自由詩29*14-2-8
朝食- ただのみ ...自由詩20+*13-5-4

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