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日が陰った午後
高く伸びたセイタカアワダチソウが
風に吹かれて揺れている。
子供のころ、空き地で自分の背丈よりはるかに高い黄色いセイタカアワダチソウに
分け入って遊んでいた。あの頃の日差し ....
*白昼夢
私は夢を見る
想像する
かなえられない夢を 白昼夢のように
そのうちそこから抜け出せなくなる
現実と隣り合わせの世界
私はそこの住人になる
悲しい仮面は現実に脱ぎ捨てて・・ ....
私は、幼稚園の年中クラスの頃から、家の近くの新体操クラブ「NAKAMURA RG]に通っていた。全日本や世界選手権でメダルを取ったことのある中村良子先生が、私に付きっきりで指導してくれた。
長椅子 ....
夜中目を覚ますと
私の喉は笛ラムネになっていた
ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい
情けなく繰り返す
ラムネをさっさと溶かすべく
コップの水を飲み干した
アンケート用紙に 油性ボールペンで
泣かない程度に 息を吐きだして
文庫本の中身写してはばたく
ODする夢だけみる 夢だけ
だからこんなんでもいいの
だからこんなんでもいいの
連絡 ....
空の一番青い所から
滑り降りてきた木枯らしが
寝惚けたネクタイを
強引にたなびかせ
腫れぼったい意識を
心地好くシュリンクする
秋晴れハレバレ
ハレバレハレルヤ
空の一番柔 ....
ひとりの部屋で
あああ、と声を出したら
壁に窓に天井に
いつまでも反射して
繰り返し打ち付ける
あああ
どこへも出てゆかない
そこまで出てゆけない
充満するひとり
窒息しそうだ
....
雨の野原を歩く君を見た
誰もいない野原には
緑色にオニスゲが咲いて
緑色に君も濡れていく
緑色に濡れた君の足元を
小さな小さな子ガエルが旅に立つ
向かう緑色の森にはオチバタケ
シオデの葉 ....
地球が
ごめんね…って
稚魚舞う波打ち際から聴こえる
スミレ笑む岩間から聴こえる
この鉱物の集合体は
ただの無生物に過ぎないけれど
体温は6,000℃
内側も外側も絶えず動いていて
い ....
あるかなきかの
かすかな身じろぎに
あるいは
とりとめのない
呼吸の満ち引きに
歩幅を合わせる
小さな宇宙の
無限のひろがりを浮遊する
みる、でもなく
わかる、でもなく
ただ感 ....