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君は右手の人差し指を空に挿し
微笑みながら僕を睨む
一行の眼差し
二行目の僕は
圧倒されて黙り込んでしまった
覚えてないの
私のこと
怒りの女神は叫ぶ
私の名を思い出しなさ ....
曇天から垂れ下がる梯子
見つめる君がいて（天使だった）
問いかける
帰還はいつのこと
・・・・・・
土は汚れ
川の水は濁り
かなしみの花が咲く
無口な冬の日溜まり
....
「二月」
貪欲がこの街の草を食み
鳩は広場の雪に足跡を付ける
紺碧には忘却のゴンドラ
「三月」
悲しみを折り畳んで春の子守唄
緩やかなカーブを横切って
風 ....
北風と紡いだ一月の空
背中越しから僕の肩を叩くと
うつ向いていた体内の蛹が割れて
一匹の蝶々が飛んでいった
海を渡り
消えていく
夏の蜜のある処へ
男であること
なよなよした言葉で
変装してみせる
中性の安全地帯がビーカーの液で黄色に変わり
青いリトマス紙に
夜な夜な試験にかけられる
女であったなら
明日の仕事勤めなんか考える必 ....
ただよう雲
なびく風
うなだれる向日葵
生きているよ
話しかけられた気がして
ただようぼく
なびくぼく
うなだれるぼく
生きているか
軽く肩をたたかれた気がして
地平 ....
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