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空気中を諸分子が漂うとき
光と一緒に駆けていく何かがいます。

冷たいかぎりの空のむこうに
銀色の紙がヒラヒラ見えるでしょう。

あれはその何かが 早朝の霧雨の中で
願いを燃やしたので  ....
液性大気のなかに
光はあまりすきとおってしずんでいて
見え方がおかしい。
あの貯水塔は私を見ているようだし
とおくで杉が一輪の花のように噴きだしている。

(ほんとは何処も真っ暗なのに)
光がいきわたる枯れ野が見えているけれども
私は,あの動かない林から
よどみしみだす
こけ色の時間領域を感じている。


 (私たちはくらい旅の途中でそれを見ます)
まんぼう2さんの未詩・独白おすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セレスティアル- 朝倉キン ...未詩・独白505-4-12
トマトの輪切りのようにここは時間の輪切り- 朝倉キン ...未詩・独白505-4-11
あてになるのは銀細工と呼吸だけ- 朝倉キン ...未詩・独白305-4-11

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