すべてのおすすめ
ミモザかなレンギョウじゃなしなんだっけ
エニシダの花あふるるデイケアの窓
施術台ホットパックして昼寝して
デイケアで居残りをしてバカンスや
お帰りの体操曲は白樺だって
さぶちゃんに白樺って曲 ....
返された履歴書の裏に描く桜
待ち合いのストーブぽぽと音立ちて
くちびるをなめて駅舎の鳳仙花
冬めいて部屋に取り込む鉢ひとつ
冬めくも猫を{ルビ抱=いだ}いてミルクティー
くちびるが一番先に冬めいて
冬めいてなんの未練もない鳥よ
パソコンを切って冬めく夜を知る
手 ....
帰る人帰らぬ人と秋の夕
牛飼いが一人佇む天の河
手賀沼やキラリ水面に春来たり
菜の花や見舞いの窓に陽の光
空気を読まない空気は変える
転んでもタダでは起きないが身上
カラオケ選曲三十年前のアイドルソング
世界中で一番ロマンを感じない夫
論点がいつもずれる
割り勘だと素早い箸
....
手のひらに橙ひとつ五重塔
それ俺が言ったことやん糸瓜水
抱枕だいてはなして虫しぐれ
木漏れ日を受けた椎茸哲学者
岩海苔で巻いたおにぎり無人駅
隣から届いた賀状が速達
年新たパジャマのままでローソンへ
だくだくと環椎の音よっぱらい
木枯らしに土産を置いて父の夜
ネクタイは符丁の小切れ今何本
新橋のあれは夜汽車よ過去へ発つ
未明の背汽笛響くか耳着けば
少年の頃は機関士そらにかぜ
グラウンドゼロの上にも月昇る
寝る前に玉蜀黍を一齧り
稲雀お風呂お先にもらいます
秋の蝉東京事変聴いている