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叶えないでおいたほうがいい願望もある。すべての願望が叶うはずもない。でも、これは叶えないほうがいいと潔く決めることはとても難しい。
叶えないと決めてから、却って自由に展開でき ....
打ち付ける雹と雨とが塞ぐ息 冷える身体を削る轟音
雷に震え蹲る子ら二人 水を防げぬ傘で覆った
光る空 二秒遅れの雷鳴に打たれて震え まだ生きている
子ら二人近くの ....
順位のない星占いの English 誤訳しないで誤読してみる
90度で固定された視界からチラシのようなありふれた空
袖口の緋色の染みに宿るX 左手と眼と記憶を喰った
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旅先に秘密を託す オフライン 海に流した小瓶と真珠
苛立ちを鎮める空想砂時計 記憶の棚に並ぶコレクション
「恋文の推敲は眠りのあとに」 掟に背いた罰は苦くて
「植 ....
送電線 辿る旅はここが終点 架からない橋 それぞれの岸
雨雲の真下あたりの高台に 何か書く人 インクが滲む
田は潰れ 地は鎮められ 採る人もないミカンをカラスが散らかして
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炎上の言葉 丹念に裏返す さては優等生だなオマエ
教室で空気読んでたガキどもが 魔女狩り観戦に未来を支払う
明日までの宿題きいて 親切な答えを嘲笑う 勉強ごっこ
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哀しみに悲しみをブレンドして正解とする 許しがたい癖
安酒の孤独とマクドのミルクを注ぐ珈琲 ここだけの華
禍と無力に囲まれ 飲んだ珈琲 信じてたものを確かめる作業
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嫌な顔をした先生 でもフランクフルトを詩にしちゃいけない理由 なかった
いつの間に空箱になる ボンタンアメ 好物の似た大人と子供
欲しかった柔らかい胸で頬を埋めた 肌の ....
本を読み 本に読まれる 前のめりで啜る珈琲 もう何杯目?
おっちゃんらおばちゃんらみな話好き 知らぬ間に 関西語のレッスン
一度きり言葉を交わし 約束もないまま別れ 言 ....
手廻しミルのハンドルが飛んだ
散らかったコーヒー豆の破片が
映し出す記憶が全て
重なって出来た白色
試験間近の高校生たち
ノートに書き留めた言葉で
妄想の歴史旅行を始めるための ....
「知識の借り物競争」という言葉がずっと頭の片隅から離れない。
実体験を重視して読書で得た知識を軽んじる言葉は、一見もっともらしく聞こえる。しかし読書だって実体験の一部であり、読書によって起こ ....